丸井グループの共創経営~ビジネスモデルのイノベーション

・2016年の統合報告書で、どの企業が優れているか、という議論をした時、丸井グループに関していくつかの論点があった。ビジネスモデルを革新するという計画は画期的であるが、本当に実現できるのか。従来のビジネスの課題は克服できているのか。

・フィンテックの個性は分かるが何が新しいのか。経営者のリーダーシップと組織能力は十分か。資本コストをビルトインした経営は効果を上げるのか。こうした点で意見がわかれ、もう少し実績をみたいということになった。

・投資の視点でみると、これらの論点が財務データで確認できないと投資しにくい、というのでは投資のタイミングが遅すぎる。一方で、実行するという計画の宣言だけではなかなか信頼をおけない。多くの企業の中期計画は結果として実現しないことが多いからである。

・とすると、もっと中身をよく吟味していく必要がある。そこで、丸井の「共創経営レポート2016」を読んだ上で、昨年12月の共創経営レポート説明会、今年5月の決算説明会、IR DAY(事業中期経営計画説明会)に参加してみた。

・結論からいえば、「その先が知りたい」という期待を持った。投資家ならば、まずは株主となって丸井をフォローし、今後の展開を見極めながら持株のウエイトを高めるかどうかを判断することが妥当であろう。

・共創経営とは、すべてのステークホルダーとともに企業価値を創ることである。顧客・取引先・従業員・地域社会・株主投資家にとって、各々の価値の重なりあう部分(積集合)を、調和をもって拡大する。

・ここがユニークである。日本では、ステークホルダーにとってのそれぞれの価値の合計(和集合)とスタート台にすることが多い。これに対して、丸井は共有部分の価値にフォーカスしている。

・今回の中期5カ年計画で、百貨店型のビジネスモデルからショッピングセンター型(SC型)のビジネスモデルに、小売りの形態をガラッと変えると決めた。そのシンボルが博多マルイで、従来型の店舗に比べて全てを一新した。

・これが上手くいっている。顧客、取引先との共創に取り組み、「SC・定借型」のビジネスモデル(BM)で創り上げた初めての新店である。

・「お客様企画会議」を600回以上催し、延べ1.5万人の顧客が議論に参加した。従来の百貨店型は、1Fは化粧品、2Fにアパレルというのが一般的であったが、SC型では、1Fに飲食、2Fも飲食とした。

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