個人投資家にとって大事なこと

・しかし、平均してみると、パフォーマンスのよさは、A、B、Cの順である。つまり、よい会社と判断をした株価パフォーマンスが相対的によい。Cのパフォーマンスはよくないので、AとBから10社のポートフォリオを作っていけばよいといえよう。

・エムスリー、東祥、NRIなどは、将来利益が2倍、3倍に伸びそうである。当然株価も同じように動くものと期待され、有望である。エムスリーやNRIは大型株で、東祥はまだ中小型株である。

・A、B、Cはどのように評価するのか。大型株と中小型株では評価の視点は少し異なる。この点について、中小型企業の場合、企業のよさを、①経営力、②成長力、③パフォーマンスのリスクマネジメント力、の3軸から判断する。一方、大型企業の場合は、この3つに、④持続力としてのESGを加える。

・小さい企業の場合、ESG(環境、社会、ガバナンス)を重視するといっても、それを別建ての軸にするよりは、経営力、成長力、リスクマネジメント力に包含されているとみた方が簡便である。一方、大企業になるとESGの重みが増してくるので、分けて評価していく。

・経営力では、何といっても経営者のビジョンやリーダーシップがカギを握る。成長力では、イノベーションを活かした新しい仕組み作りによるマーケット開拓が重要である。リスクマネジメントは、会社の業績が想定外にドスンと落ち込まないように、いかに手を打っているかが問われる。

・ESGは今最も注目されているが、これを株価評価に使うといっても、ピンとこないかもしれない。しかし、日本でもコーポレートガバナンス改革が、日本企業の収益力向上の要であると位置付けられ、制度改革が急ピッチで進んできた。

・ガバナンス改革で、中長期の利益が本当に増えるのか。その答えは、それぞれの企業がガバナンス改革にどれだけ魂を入れているかに依存する。形だけなのか、社長が真剣なのか。本気で取り組めば、企業価値の向上に結びつくことはほぼ間違いない。

・これらの4つの軸に沿って、企業を評点していく。それをA、B、Cと、3つのクラスに分けていく。大事なことは、誰か他人がやったものをそのまま鵜呑みにしないことである。自分でやってみることが最も大事である。何度も実践して、感度を上げていく。そうすると、自分なりの見方が固まって、身に付いてくる。

・特別の能力がなくても、誰でもできるようになる。定着すると、意外に使い勝手がよい。3つか4つの視点(軸)に分けて企業をよく見ていくと、企業の善し悪しが次第にわかってくる。分析とは比較と予測にある。いろいろな企業を同じ視点でみる。しかも将来を見て、1年経つごとにそれを振り返っていくと、良さ悪さがはっきりしてくるのである。

・こうしたやり方で、日本株について、ある程度経験を積んで行く。その上で、海外に視野を広げたい。しかし、海外について、日本と同じようにいかない。とすれば、投資信託を活用するのが有力な方策であろう。今度は上場会社ではなく、投信というファンドを会社と見立てて評点していく。

・いいファンドと思ったら少し買ってみて、その中身をよく見ていく。よさそうなら買い増せばよいし、今一つならやめればよい。私の場合は、グローバルゲノムやウォーターファンドのようなテーマ型投信や、アジア各国のカントリーファンドなど、8ファンドに投資してきた。5年で約30%のリターンという水準である。

・いずれのポートフォリオにおいても、現時点で大儲けではないが、一定のリターンは出ている。大損はしておらず、本人としては納得している。自分にとっての満足度基準は満たしているといえよう。

・今後とも、個人投資家の方々が、中長期投資の視点で成功体験を積み上げられるように、アナリスト活動を継続し、奮励貢献したい。
 

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

1 2

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 
みんかぶマガジン> 全ての記事> その他> 個人投資家にとって大事なこと