進化するトランプ政策、トランプラリーはまだ終わらない

●市場は絶好調の経済を無視できない

 他方、経済に目を向けると、米国はもとより欧州、日本、中国と軒並み大きく好転している。特に情報インターネット革命に支えられたイノベーションと生産性向上により、企業業績の向上が著しい。好業績に支えられて世界的な投資ブームが起こりそうな気配が濃厚である。米国ではトランプ政権によるビジネスにやさしい政策への期待が企業家心理を大きく押し上げている。中小企業景気楽観指数はリーマンショック以降88~96で推移していたが、昨年12月以降104前後の過去最高水準へと大きくジャンプした。米国利上げは始まっているものの金融緩和姿勢は根強く、世界的に投資資金は潤沢かつ低金利であり、起業家のアニマルスピリットが大きく前進しているのである。原油価格上昇による資源・エネルギー・鉱業部門の回復に加えて、2015年から2016年にかけて停滞していたハイテク景気循環が拡大局面に入っている。ハイテク製品の在庫調整完了、プロダクトサイクルの好転、中国での半導体・液晶投資の急拡大などが背景にある。日本でも半導体製造装置受注、電子部品受注、工作機械受注などが内需・外需向けともに浮上してきた。

 この世界的景気拡大は当分続きそうである。なんといっても情報化の進展と新興国の低賃金労働により賃金が抑えられインフレ圧力が小さいので、金融引き締めが抑制的と考えられていることが大きい。米国では最初の利上げからリセッションに陥るまでの期間は最低3年、最長7年、平均5年であるが、現在はまだ一年余り、リセッションに陥る心配はここ数年著しく低いと考えられている。リセッションが到来しない限り株価はピークアウトしないという経験則を重ねて考えれば、今の株高トレンドの持続性は高いと見ざるを得ない。米国株式が再度史上最高値を更新するとなればリスクオフの円高も限定的、1ドル110円程度が円高の限界になるのではないか。

●年度末の乱気流を終え株価再騰開始へ

 日本株式もそうした米国主導の世界株高に合流していくだろう。日経平均株価は円ベースでは足踏みだが、ドル建てで見ると3月末時点で昨年末来5%程度値上がりし、リーマンショック後の高値を更新し続けている。かつてのように円高になっても株価が下落しにくくなっているのは、日本企業の円高抵抗力が評価されつつある証といえる。年度末のテクニカル要因による乱気流が沈静化した後は、日本株式も出直っていくだろう。アベノミクスの長期上昇相場は一休止を終えて、再び騰勢を開始すると期待できるのではないか。

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