【Alox分析】今年の倒産を予測する – 2017年 –

No.3 保護主義 - Buy American and Hire American -

トランプ大統領の基本方針は、「米国製品を買い、米国人を雇う」である。

簡単に言えば保護主義であり、極端に言えば、準鎖国政策と言える。

この実現のため、タブー視されていた「一つの中国」の原則の見直しに言及し、中国へ揺さぶりをかけている。

対中国向けの貿易赤字を削減するために、人民元安の是正を図るつもりだ。

当然、南シナ海の人工島も揺さぶるカードの1つとして利用されている。

中国人民元をターゲットにした「プラザ合意」※的な儀式がなされても不思議ではない。

中国以外では、日本やメキシコの貿易赤字やメキシコ経由米国向け製品も批判対象となっている。

日本の製造業や商社にとって、2017年の米国市場は、コストアップ要因となり利益を圧迫する可能性が高い。

※プラザ合意
1985年9月22日に合意された為替レート安定化の通称。ドル円レートは、235円から半年後には150円台で取引されるようになった。つまり、円安から超円高へ移行した。

(2)EUの斜陽

英国の離脱や米国のトランプ大統領の誕生によって、強烈な保護主義のトレンドが発生している。

この余波はEU諸国へ波及しており、イタリアやフランスでは移民制限を掲げる党が勢力を伸ばしている。

3月のオランダ総選挙や5月フランス大統領選は注目を集めており、特にフランスの大統領候補者であるマリーヌ・ルペン氏は、トランプ氏と同様の泡沫候補から、過激な発言が支持を得て有力候補となった。

2016年11月には、ルペン氏は「トランプ、プーチン、ルペンが組めば世界が平和になる」という発言をしており、反EUともいうべき連合ができる可能性がある。

移民対策に苦労しているドイツのメルケル首相の影響力が低下している中、EUの結束を強める人材はいない。

世界最強の米国のトランプ大統領が「二国間自由貿易協定を推進する」と表明していることから、TPPなどのようなグループや連合間の協定は、行き詰まっている。

EUという最強のグループも、かつてない危機に直面するかもしれない。

EU(イギリスを含む)に関連会社や提携企業のある企業は、戦略見直しを迫られる可能性がある。

(3)世界のパワーバランスの変調

南シナ海や台湾を巡る米中の小競り合い、ロシアが米国(トランプ氏)やフランス(ルペン氏)と接近、イスラエルの米国大使館移転に絡む米国・イスラエル対中東諸国など、火の手が上がっている。

全ての紛争の監督兼主演は、トランプ大統領であることが特筆すべき点だ。

ちなみに、米中の争いには、フィリピンのドゥテルテ大統領が助演する可能性が高く、一触即発の事態が起きかねない。

日本にとっては、南シナ海周辺の海路の確保がなければ安定した貿易ができないのは言うまでも無く、大国の動きに右往左往することとなるだろう。

(4)人口減の日本

何年前から言われていることだが、日本の人口減少に歯止めがかからない。

ほぼ単一民族国家でることに拘りがあるため、移民の受け入れ予定もない。

日本は、先進国の中でも最も人口が減るスピードが速く、2100年には8500万人(現在は1億2600万人)という推計もある。

ちなみに、日本はGDPの85%が内需である。

もちろん、85%の全てが純粋な内需という訳ではないが、国内向けに製品販売で事業を成りたたせている企業が多数存在するのは間違いない。

人口の減少は、事業の担い手や消費者の不在を意味することから、国内の消費に依存する企業は、衰退の道を辿る事となるだろう。

一方、「イノベーションによって、日本は人口が減少しても経済成長する」という説がある。

しかし、イノベーションの多くは、人が行っていることをロボット(AIも含む)が代替したり、効率化するものであり、企業にとっては従業員を少なくできるというメリットがある一方、その結果として失業となる人も増え、消費活動の低迷を招くものでもある。

人口減少でも経済成長を実現するには、外需の比率を増やすことが必須だが、内需が減り続ければ日本の国柄の維持も難しい。

とくかく、即効性もありつつ長期的な人口増プランが必要なのは言うまでもない。

内需に依存している企業は、消費者1人当たりの売上高を増やすか、コスト削減を行わなければ利益の計上が難しくなるのは自明だ。

また、多くのアルバイトやパートを活用している小売業は、「同一労働同一賃金」が社会通年となった場合、かなり厳しい立場に陥ることも付け加えておく。
(参照元:世界経済のネタ帳 日本の人口の推移(2012~2021年)>
http://ecodb.net/exec/trans_country.php?type=WEO&d=LP&s=2012&e=2021&c1=JP

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