2017年情勢の基軸、強い米国経済、強い大統領、強いドル

【4】好循環に入る日本、真正の失われた20年脱却へ

リスクテイカーが報われる環境整う、日本株急伸へ

 日本でもアベノミクスの第二弾による財政金融総動員のリフレ政策が本格化、労働需給・不動産需給改善による賃上げ、家賃上昇に加え、円安と原油価格の下落一巡により、物価上昇率が高まる。実質金利の低下は、国内のリスク資産投資を大きく鼓舞するだろう。2012年11月から2015年6月8600円から2万0860円への2.4倍上昇がアベノミクス相場第一弾であったが、今1万6000円を起点とした第二弾のアベノミクス相場が始まった可能性は濃厚である。その場合、中期2020年にかけて3万0000~4万0000円のスケールになる可能性もある。

20年ぶりの復元、GDP>金利

 リスクテイカーが報われるか、裏切られるかの最も重要な条件は、経済の実勢である名目GDP成長率と、そのコストである名目長期金利との関係であろう(名目成長率と名目金利の関係は、実質成長率と実質金利との関係と同義である)。図表9に見るようにアベノミクス/量的金融緩和導入前と、後とでは全く変わっていることが明らかであろう。アベノミクス前の20年間(1992年から2012年まで)は金利>GDP成長率の関係が続き、金利(=信用)が経済成長の制約要因であったことが明らかである。この間リスクテイカーは裏切られ続けた。しかし2013年以降、両者の関係はGDP成長率>金利とはっきりと逆転し、金利(=信用)が経済の促進要因になっていることが明らかである。この環境下で9月末日銀は10年国債利回りをゼロに固定することを柱とする新金融政策、イールドカーブコントロール政策を打ち出した。借り入れコストが長期にわたってほぼゼロに固定される一方、国内の物価上昇率が高まることが見えている。また米国では長期金利が大底をつけ大きく上昇に転じている。リスクテイカーが報われる絶好の環境が整っている。日本の負のバブル是正がいよいよ始まりつつあると考えられる。
 
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武者リサーチ
株式会社 武者リサーチ(代表 武者陵司)
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