誰でもできる企業評価と株式投資

・1000円の株が500円になったとすれば、それはなぜか。1000円の株が2000円になったとすれば、何でか。このくらいの大きな変化なら、外からみていても分かる場合が多い。為替が大幅に円高に振れた。新技術を開発して有望らしい。今度の新サービスが当たっている。公表された業績が従来の見方と違って、大幅減益になったが、それが続くらしい。自社株買いを発表して、配当政策を全面的に見直すという。新しい社長は有能で、会社の構造改革が成果を上げそうである。M&Aの対象になって、買収が本決まりとなった。等々、いろんなことがありうる。

・これらはいろいろな事象であるが、1つはっきりしていることがある。業績が今後大きく伸びるか、大幅にダウンするか。それにどのくらい影響してくるのかを反映する。目先ではなく、中長期な業績の変動を、(1)会社が自ら起こすか、(2)外部の他社によって引き起こされるのか、(3)マクロ的な政治経済環境の激変によってもたらされるか、をみていく必要がある。

・社会で10年、20年仕事をしてきた人、家庭で10年、20年生活のやりくりをしてきた人なら、誰でも株式投資はできる。これまでの経験を通して、(1)人(経営者)を見る目は必ずもっている、(2)社会に役立つ事業として伸びるかどうかを判断できる分野(成長領域)を身の回りで必ずいくつか見ている、(3)その会社で働いている人(社員)が生き生きしているかどうかを知る機会もありうる、(4)会社が投資家(株主)のことを大事にしているかどうかも知る機会もある。

・会社は必ず社会的役割を担っている。そうでなければ長く存在することはできない。ここがピンとくるかどうかが大事である。次に、企業として長期的に金儲けがうまくできそうかを見る。企業は、何らかの価値を作り続け、それが世の中に受け入れられて初めて、利益を上げることができる。この利益は、企業が事業に投資したリターンであり、株主はその企業に投資しているので、株主のリターンでもある。そのリターンを一定程度しっかり上げてくれるならば、株を持っていて安心できる。

・つまり、日々の株が多少上がっても下がっても、数年に1回大きく下がっても、その会社の仕組みがビクともしていないなら、一喜一憂する必要はない。下がった時に買い増しをすればよい。一方で、会社の事業の仕組み(BM、ビジネスモデル)にガタが来た時には、さっさと手を引く必要がある。

・どの会社もBMが常に盤石とはいかない。絶えずBMを磨いて、新しい動きを作り出していく必要がある。このBMが、企業価値創造の仕組みである。まさに、BMとは長期的に社会的価値と経済的価値を作り出していく長期の金儲けの仕組みである。

・具体的にどうすればよいか。まずは個人投資家説明会に出かけてみることである。そして、社長の話を聴いてみる。次に、社長の話にピンとくるものがあったら、その会社を投資対象のリストに入れて、しばらく関心を持って見ていく。その上で、納得できそうであったら、最小単位で株を買う。株主になって、会社をよくみていく。株主総会にも行ってみる。そこで自信が持てたならば、株式市場が大きく下がった時に、その会社を買い増していく。

・このようにして、数年で10銘柄ぐらいに増やして、ポートフォリオを構成していく。これが、自分の日本株のコアポートフォリオである。大事なことは、株価に捉われることなく、その会社の中身をよくみていくことである。同じ銘柄でも、上がってきたらある程度売り、大きく下がった時には買い足せばよい。会社が曲がってきた時には、最小単位まで減らして様子を見ていけばよい。

・誰でも企業評価はできる。そのコツさえ磨いていけば、株式投資で適度なリターンをあげることはできる。このポートフォリオをマネージしていくという適度な緊張が長生きの秘訣ともなろう。企業を評価する時の4つの視点(ベルレーティング法:(1)経営力、(2)成長力、(3)持続力、(4)業績変動への対応力)を活用すれば、誰でも腕を磨くことができよう。ぜひ自分で判断してほしい。
 

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