2016年10月3日時点での主要市場見通し

シナリオの背景

・中長期的には、株高・外貨高シナリオを堅持する。

・世界全体の実質経済成長率は、IMF(国際通貨基金)の7月時点の見通しによれば、2015年3.1%→2016年3.1%→2017年3.4%と、決して加速はしないが、底固く推移すると予想されている。緩やかな景気回復に沿った、緩やかな株価上昇基調が、世界全体としては期待できる。

・新興諸国では、これまで経済の不振が失望を招いてきた。中国では過剰設備の調整が進む(政策もその方向性にある)ことから、今後も経済成長率が低下していこうが、その度合いが緩やかにとどまるよう、景気支持策も打ち出されている。そのため、今後も長期間にわたるが緩やかな景気調整が中国では持続すると見込まれ、他国経済を後退に引きずり込むような悪化度合いとはならないだろう。

・実際、豪州から中国向けの輸出額によって、中国経済の状況を推し測ると(図表1)、輸出額は減少傾向にはあるが、一本調子の減少とはなっていない。中国の景気減速が限定的な速度で進んでいると推察できる。

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・ブラジル、ロシアなどの新興主要国では、景気は不振だ。ただ、国際商品市況の下げ止まりなどもあって、悪化には歯止めがかかりつつあると予想される(とはいっても、経済が大きく改善するわけでもない)。こうした景気の自律的な底入れを先取りして、ブラジルやロシアの円換算後の株価をみると、今年1月を昀悪期として、既に持ち直しに入っている(図表2)。

・先進国においては、米国では8月の諸経済指標が減速色を強めたが、一時的なものであり、景気の緩やかな回復といった基調は揺らいでいないと推察される。週当たりの雇用者総賃金額をみると(図表3)、8月に減速はしたものの、傾向的には前年比で4%前後の極めて安定した伸びを維持しており、個人消費や住宅投資の下支えとして働いている。

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・一方欧州では、ユーロ圏・英国とも、実質経済成長率は1%台で低迷しているものの、英国のEU離脱に伴う、家計や企業の心理の悪化は、限定的にとどまったようだ。ドイツ銀行など大手銀行の経営不安が取りざたされているが、ドイツ銀行クラスの銀行については、財務内容を踏まえれば破たんなどは杞憂に過ぎない。

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