会社を見る目を養う~ベルレーティング法の活用と実践

・そうすると、自分なりのイメージが固まってこよう。筆者のレポートでは、90点、80点をA、70点、60点、50点をB、40点、30点をCとしている。Dは会社が相当厳しいという評価である。

・これまでレポートを書いた19社をみると、Aが6社、Bが8社、Cが5社である。BからAに上がった会社もあれば、BからCに下がった会社もある。これからはCからBに上がる会社も出てこよう。

・因みに、Aの会社はPCデポ(コード7618)、東祥(8920)、コシダカHD(2157)、フロイント産業(6312)、ブロンコビリー(3091)、日進工具(6157)であった。

・19社の株価パフォーマンスをみると、19社のレポートを1回目に発行した時に100万円で等金額投資をしたとすると、この5年でスタート時点は異なっているが、19社の1900万円が6月末で5812万円になっている。Aが最も値上がりしており、Cが最も動いていない。

・これらの19社は、上がる株として選んだわけではない。その会社の社長や事業に興味がもて、今後どうなるかを分析したいと思って取り上げた。いずれも素質はあるので、CからAに評価が上がる可能性がある。このアナリストレポートが、会社を見る目を養うに当たってのサポート材料になればよいと考えている。

・大事なことは、1)まずは自分でやってみることである。誰か人が言うことを丸のみするのではなく、自分の目と耳で判断することが重要である。2)次に、いい会社かどうかという点と、株価が割安か割高かという判断を峻別することである。筆者が今の会社(ベルトーケン)を始めるに当たって、200社以上の会社を調べてレーティングを行い、100社くらいの会社について株価判断を実践して、データをとった。

・この時の企業レーティングでは、Aは全体の10%、Bが75%、Cが15%という構成であった。また、株価レーティングでは、Buyが10%、Sellが10%、Holdが80%であった。当然ながら、Bの評価の中に割安な株はあるので、Buyとなるものがある。同じくBの中で、割高でSellとなるものがある。Aでも株価が十分評価されていればHoldとなる。

・しかし、少し長期でみると、Aの評価の株価パフォーマンスはよく、Cの株価パフォーマンスはさえない。株価が大きく動くのは、BからAになる時である。その点では、それなりに素質があると思った会社は、継続的にみていく必要があろう。

・大型銘柄については、3つの軸ではなく、もう1つの軸を加えている。第4の軸は会社のサステナビリティ(持続性)に関するESG(環境・社会・統治)の評価である。この軸の評価をいかに実践していくかに、今注目が集まっている。

・4つの軸をベースに、筆者が6月の株主総会に参加した大企業でみると、120点満点〔(3+3+3+3)×10〕に対して、NRI(野村総合研究所) 80点、日立製作所70点、リクシル60点であった。因みに、先ほどの小型企業の東祥に対して、同じような評価を行うと100点である。つまり、ここで挙げた大企業より優れていると評価する。今後の株価上昇余地もはるかに大きいとみている。

・このように評価軸を分けてみると、自らの評価の視点をはっきりと定めることができる。さらに評価シートを精緻に作ることも可能である。こうした定性的な評価方式を実践してみることは、投資の腕を磨くうえで大いに役立つであろう。その上で、通常のPER、PBR、配当利回り、DCFによる株価評価などを行えば、投資判断の精度は大きく向上するはずである。
 

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