会社を見る目を養う~ベルレーティング法の活用と実践

・この5年で、19社の小型企業のアナリストレポートを書いてきた。19社というと少ないようにみえるが、ベーシックレポートを書いて、それを四半期毎にフルリバイス(全面修正)するので、結構時間がかかる。

・短いフォローアップレポートというのはない。表紙に1ページの要約はついているが、毎回20~30ページのフルサイズである。その会社をまだ知らない、一から一通り知りたいという個人投資家向けに書いている。既に会社のことをよく分かっている人は、その会社のホームページにいけば、資料はいろいろある。

・会社説明会でのトップマネジメントのビデオが、いつでも見られるようになっている会社も多い。それを見ればフォーローアップができる。その前段階として、会社全体を投資家目線で知りたいという時に役立つようなアナリストレポートを書く、というのがベルレポートの主旨である。

・会社に対して、企業レーティングをしている。A、B、C、Dという4段階で評価する。これはアナリストとしての筆者の評価であるが、この評価方式のミソは、個人投資家が自分で同じように手軽にできるという点にある。

・プロのアナリストの判断といっても、1つの意見にすぎない。個々の投資家は、安易にプロを信用するのではなく、まず自分で判断して会社を見る目を養っていくことが重要である。個人投資家説明会に行って、社長やIRのトップマネジメントの話を聴いて、自分で採点してみることが、経験としての蓄積効果を生む。

・小型企業の場合は、会社説明会で社長の話を直接聴くことができる。まずは3つの視点から、そのプレゼン(話の内容)を評価する。①経営力が優れているか。話を聴いて、十分優れていると思えば3点、良好だが努力を要すると思えば2点、かなり改善を要すると思えば1点を付ける。

・②成長力が優れているか。十分な成長力が見込めると思えば3点、成長機会を有するが努力を要するならば2点、成長力の確保にはかなりの改善を要するとみれば1点を付ける。

・③リスクは十分克服できるか。業績が大きく下方修正されるような下振れの可能性が少ないとみれば3点、下振れしても小幅に止めることができるならば2点、大きく下振れする可能性が相当あるならば1点とする。

・この3つの軸、即ち、① マネジメント力、② 成長力、③ リスクマネジメント力 から評点する。3点+3点+3点ならば合計9点なので、10をかけて90点とみる。1+1+1ならば3なので30点。そうすると、3軸の組み合わせによって、30点、40点、50点、60点、70点、80点、90点となる。もし評価ができなかったら、それはゼロ点なので、評価は難しいと判断すればよい。

・まずはいくつかの会社の話を聴いて、評点してみる。そうすると、何を聴いても90点(3+3+3)、何を聴いても30点(1+1+1)、あるいは常に60点(2+2+2)という結果が出てくることもある。この時、1)自分はなぜどの会社の話を聴いても素晴らしいとなるか、2)どれも大したことはないとなるのか、3)あるいはどれもまあまあになるのか、を考えてみる。

・また、会社によって評点が異なってきたら、1)自分は今回その会社のどこを高く評価して、2)どこが十分理解できずに低評価にしたかを考えてみる。自分の評価であるから、大胆でかまわない。10社、20社とやってみると、だんだんこなれてくる。さらに、同じ会社でも、次の機会に改めて評価してみる。その時には、前回の評点に拘らず、新たな気持ちでやってみる。

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