歴史的金利低下の下での米株史上最高値の謎を解く

(4)日本株式に対する含意

米国より喫緊の政策発動、①、②、③の総合発動を
 金利低下のメリットを生かし切る政策が鍵、と言うのは米国以上に今の日本により当てはまる。政府も企業も個人ももっと借金をし、借金者がもっともっと報われる環境をつくることが必要である。それに対する反対が多いのは、これまでの常識、公序良俗に違反しているように思われるから。その観念的反対論を打ち破る経済論が必要である。そうなれば壮大な日本株高が期待できる。日経平均3万、4万も夢でなく、また企業収益と低金利の下ではその株価水準は十分に正当化できることである。安倍首相は今回の経済対策を「未来への投資」と呼んでいる。リニア整備などの箱モノ投資だけでなく、日本人のライフスタイル向上とイノベーション促進の双方向の好循環をもたらすことに狙いを定めた諸制度の見直し、そして、その目的に合致した財政支出を優先的に行い、日銀がそれを金融的に支援すると言う、日本版のイニシャティブが期待される。

日本株サマーラリーの入り口に
 米国株価史上最高値、世界金融危機回避、米国経済の成長と米国長期金利の底入れ上昇、米国利上げ、そしてアベノミクス巻き直し、と言う環境の下では、日本株式の年後半の活況の可能性が強まる。

 ここ数か月武者リサーチは年初来の日本株一人負けの先のシナリオに3通りあると主張してきた。

シナリオ①日本株一人負け継続→確率0%、なぜなら日本経済一人負けは起こりようもないから。

シナリオ②日本株式の急キャッチアップラリー→確率70%、なぜなら日本株一人負けをもたらした円独歩高が転換する可能性が強いから。円高転換の条件は米国の景気堅調と中国経済金融の小康化だが、両者の可能性は短期では高い。

シナリオ③世界株式大暴落→確率30%、日本株に追随し世界的株価下落が起きるとすれば中国金融危機が勃発する場合だが、その可能性は短期では小さい。

 そして当面シナリオ③の世界株式大暴落シナリオが封印された今、意外な株高の可能性もあり得る。タイミング的には9月杭州のG20サミットを前に、世界的リリーフラリーが起きる可能性もある。ただ、人民元相場と中国外貨準備高の帰趨が世界金融危機を引き起す引き金となる公算が強いので、この二つの数字は引き続き要注意である。
 
zu20-21
 

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