株主総会の面白さ~東祥、NRI、日立、リクシル

・日立製作所(6501)は、2018年までの中期3カ年計画をスタートさせ、‘IoTの推進’を全面に打ち出した。取締役13名のうち社外が9名、うち外国人が5名(女性2名)と多彩である。

・1)AI、IoTに力を入れるというが、IBMを始め、ライバルも皆力を入れている。ライバルに対してどのように対抗していくのか。

→この3年間投資をしてきており、事例も作ってきた。制御と運用でプラットフォームを確立していく。これが強みなので、十分戦っていけると述べた。

・2)ジーメンスや三菱電機に比べて、売上高営業利益率が低い。もっと収益力を高めて頑張ってほしいがどうか。

→確かに海外ビジネスで一部躓き、品質面でも課題を残した。今回の中期計画では、それらを克服し、何としても目標を達成していく。12のビジネスユニットのフロントの声が、トップマネジメントへ上がってくるように仕組みを変えたが、ここが課題であるとは認識している。東原社長は座右の銘を聞かれて、それに代わる言葉として、“中計2018を何としても達成する”と答えた。

・リクシルグループ(Lixil、5938 )は、グローバル化を急ピッチで進め、一部で大きな赤字を出した。引退前の藤森社長が議長を務め、後任の瀬戸欣哉CEOは6カ月前に入社し、子会社の社長として準備に励んできた。

・1)藤森社長に期待して株主となっていたが、今回退任するという。中国のジョウユウ社の赤字で責任をとらされたのか。

→5年間CEOを務め、一つの区切りと考えている。本心ではもっとやりたい気持ちもあったが、グローバル化への布石は行い、変革を実行した。ジョウユウが粉飾決算を行っており、それによって大きな赤字を出した。これを見抜けなかった責任は経営陣にある。今後はそのようなことが起きないように手を打った。

・2)次期CEOはこの場にいるのか。今後はどのように経営していくのか、話を聞きたい。モノタロー(MonotaRo、3064)の社長を務めてきたというが、会社の規模が違う。本当に社長が務まるのか。

→瀬戸社長が自らコメントした。確かにモノタローは350人の会社で、パートも入れて800人である。リクシルはグループ6万人の会社である。しかし、時価総額でみれば、リクシル5500億円に対して、モノタロー4500億円である。

・リーマンショック後の企業の成長力でいうと、モノタローは日本で1番、世界で9番目に成功した会社である。瀬戸社長は11社の会社を作り、新しい企業価値を、スピード感を持って作ってきた。藤森社長は国内の5つの会社を1つにまとめ、海外の企業をM&Aしてきた。瀬戸氏は、このベースの上に新しい価値を作っていくという。

・内外の社員とは既に6カ月話をしてきた。瀬戸社長曰く、「‘私は運を持っている’ので、株主を続けてほしい」と訴えた。

・4つの総会のQ&Aの一部を紹介した。価値創造に関わるよい質問がいろいろ出ており、真摯な答えも増えていると感じた。まさに、①マネジメント力、②成長力、③サステナビリティ、④リスクマネジメントの4つが整ってこそ、価値創造ができる。総会での対話がそういう場になってほしい。

・1年後に、今回の筆者の企業評価(評点としてのレーティング)がどのように変化していくか。今後の変革とその実行力に注目したい。

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

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