攻めのIT経営銘柄~アサヒGHD、東レ、東京センチュリー

・6月に「攻めのIT経営銘柄2016」の表彰と代表的企業によるシンポジウムが催された。主催は経産省と東証で、競争力のあるIT戦略を実行している企業を、業種(セクター)毎に選んだ。日本企業がITをビジネスに活かして、稼ぐ力をより高めようという主旨である。

・社内組織の業務効率を上げるのが従来型のITで、いわゆる「守りのIT」である。それに対して‘ビジネスをITで創り出す’のが、「攻めのIT」といえよう。バックオフィスの効率化は守りであり、今の本業や新規事業において、ITを軸に新たな価値を創出するのが「攻めのIT」である。

・東証に上場している企業の中から、企業価値向上に繋がる「攻めのIT」に積極的な企業を選定して、経営者の意識変革を促し、それを投資家にもアピールしていこうという狙いである。

・評価項目は5つの軸から成り立っている。①経営方針として、企業価値向上のためにIT活用を明確に位置付けているか、②企業価値向上のための戦略的IT活用を実行し、成果を上げているか、③攻めのIT経営を推進するための体制と人材を整えているか、④攻めのIT経営を支える基盤的取り組み(ITリスク、システム維持・改善などのインフラ構築)を行っているか、⑤そうしたIT投資の評価ルールを持って、PDCAによる改善活動を実践しているか、という5項目である。

・選定プロセスは、①東証上場企業にアンケートし、2回目の今回は347社(前回210社)の回答を得た。②それを5項目に従ってスコアリングし、一定基準を満たした候補の中から、③直近3年の平均ROEが8%以上又は同一セクターの平均以上を達成しているかという条件でスクリーニングした。そして、④最後に選定委員による総合審査を経て、優れた企業を確定した。

・2016年は26銘柄が選定された。その中で時価総額が比較的小さい会社として、小売業のHamee(コード3134)、同じく小売業の日本瓦斯(8174)、その他製品のトッパン・フォームズ(7862)、化学のエフピコ(7947)などが選定された。

・今回のシンポジウムに登場したアサヒグループホールディングス(2502)、東レ(3402)、東京センチュリーリース(8439)は、いずれも2回連続の受賞であり、それぞれ特色をみせている。共通していることは、経営トップ自らがITに意欲的に取り組んでおり、会社変革の基軸に据えている。当然、企画、財務とIT部門は綿密に組んでいる。逆に言えば、社長が担当に〈ITは任せた〉という会社は、攻めのITに遠い会社ともいえる。

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