【IRアナリストレポート】レシップホールディングス(7213)

~バスのAFC(運賃システム)、TMS(運行管理システム)で市場を開拓~

ポイント
・参入した米国でのバス用AFC(運賃システム)ビジネスが、3年を経てかなりの不採算となった。欧州ビジネスの拡大を狙ったスウェーデンの子会社ものれんの減損を余儀なくされた。これらの影響で、2016年3月期は大幅な赤字決算となった。経験は積んでいるものの、海外事業の収益化は今後の課題として持ち越しとなった。

・2021年3月期までの新中期5ヵ年計画では、売上高200億円、営業利益10億円以上を安定的に計上することを目標にする。国内では、バスのICカード運賃システムが更新期を迎えるので、需要は盛り上がってくる。オリンピックに向けて、新機能のシステムも具体化してこよう。海外ビジネスは、海外売上比率20%を目標に黒字化を目指す。

・バスの高機能化が進む。海外でも日本のシステムが注目されている。当社はバスのAFC(いわゆる運賃箱)で、国内シェア55%を有する。東京都交通局の都バスでも、新型運賃箱の新規納入を果たした。TMS(運行管理システム)については、シンガポールに続き、国内では名古屋市交通局へも納入を開始する。バスの多言語表示など、インバウンド(来日観光客)対応やオリンピック対応の需要も拡大しよう。

・シンガポールのTMS(運行管理システム)は2015年3月期の納入後、しっかり稼働しており、黒字化は定着している。タイの生産拠点もさほど問題はない。米国のAFCや鉄道用照明システムや、欧州でのクレジットカード決済の運賃システムは、受注後遅滞なく仕上げられるかが課題である。

・東京の技術開発部隊を強化している。海外拠点のマネジメントも日本からグリップを利かせている。海外ビジネスの黒字化が見えてくれば、内需の盛り上がりによって、3年後には目標の営業利益10億円は達成可能であろう。

・事業の特性上、売上、利益は4Qに大きく上がってくる。公共システムの仕事が多いので、上期は赤字で、下期に大幅黒字となる。国内需要は、2018年3月期にはかなり上向いてこよう。海外の赤字も縮小してくるので、業績の回復テンポも上がってくるものと期待できる。

・ここがボトムであり、2017年3月期から業績は好転しよう。米国市場の開拓が進めば、業績はターンアラウンドしてくる。国内バスシステムの更新需要も2018年3月期あたりから上向いてくる。経常利益で10億円、ROEで8%を超える力は十分有しているので、今後の収益力の回復スピードとその水準に注目したい。

目 次
1.特色 情報処理(非接触ICカード利用)、電力変換(電源)、 光(LED)が得意
2.強み バスの運賃収受システムで国内シェア5割を有するトップメーカー
3.中期経営計画 オリンピックに向けて国内の更新需要が本格化
4.当面の業績 海外ビジネスへの先行投資がまだ重い
5.企業評価 内外での新規受注案件の仕上がりに注目

 

レシップホールディングス(7213)
企業レーティング
株価(16年6月16日) 773円
時価総額 99億円(10.93百万株)
PBR 2.60倍
ROE 1.5%
PER 171.8倍
配当利回り 1.0%
総資産 13173百万円
純資産 3277百万円
自己資本比率 24.9%
BPS 297.0円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2007.3 17572 1189 1191 668 52.4 7.5
2008.3 18511 1232 1208 686 53.7 8.5
2009.3 16933 1070 1104 521 43.3 8.5
2010.3 13585 29 64 41 3.3 7.5
2011.3 12551 121 154 46 3.7 6.25
2012.3 13059 493 514 132 10.4 7.5
2013.3 13480 477 526 292 23.4 7.5
2014.3 14157 151 164 -98 -9.1 8.5
2015.3 20215 603 779 227 20.8 8.5
2016.3 16203 -571 -649 -1378 -125.3 7.5
2017.3(予) 18000 300 300 50 4.5 7.5
2018.3(予) 19000 600 600 250 22.7 7.5

(16.3ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは来期予想ベース。2005年11月1:10、2014年4月1:2の株式分割を実施。それ以前のEPS、配当は修正ベース。2014.3期の業績は過年度修正済。
 
企業レーティングの定義:当該企業の、①経営者の経営力、②事業の成長力・持続力、③業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/reshiltupuHD201606.pdf

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

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