S&P 500®月例レポート

 経済関連のニュースでは、IMFが世界経済見通しを再度引き下げ、2016年の成長率を3.2%としました(1月時点の3.4%から下方修正)。中国の成長率を6.5%(従来予想は6.3%)に上方修正した一方、米国の成長率は2.4%(従来予想は2.6%)に下方修正しています。世界貿易機構(WTO)は、2016年の世界貿易量の伸び率の予想を9月時点の3.9%増から、2015年と同率の2.8%増に引き下げました。ECBは政策金利を据え置くと同時に緩和政策を維持しました。また、インフレ率を目標値に確実に回帰させるために「実施可能な全ての政策手段」を活用する用意があると述べました。ユーロ圏の2016年第1四半期のGDP成長率は、前期比0.6%増(2015年第4四半期は同0.3%増)、前年同期比1.6%増となりました。3月の英国のインフレ率は前年同月比0.5%上昇し、コアインフレ率も同1.5%上昇しました。イングランド銀行は6月23日のEU離脱(Brexit)の是非を問う国民投票を控え、政策金利を据え置きました。中国の第1四半期のGDP成長率は予想通り前年同期比6.7%となり、前四半期の同6.8%から減速しました。景気刺激策に後押しされて第1四半期は成長こそみられたものの、成長減速に対する懸念は続いています。中国の3月の輸出はドル建てで前年同月比11.5%増、一方で輸入は同7.6%減となりました。米国では、3月のFOMC議事録をみると、議論の中心となったのは4月の利上げでした。また、メンバー2人が3月の利上げを支持していたようです。議事録の全体的なトーンはハト派的でしたが、予想されたほど強いものではありませんでした。3月の雇用統計では非農業部門雇用者数が21万5,000人増と事前予想の20万5,000人増を上回りましたが、失業率は前回の4.9%から予想に反して5.0%に上昇しました。また、労働参加率は63.0%に上昇しました。2月の求人労働移動調査(JOLTS)では、現在の求人件数は560万件程度との予想に対して、544万5,000件となりました。新規失業保険申請件数は1973年(24万7,000件)以来の低水準を記録した週もありました。3月のサプライ管理協会(ISM)製造業景況指数は事前予想の50.5を上回る51.8となりました。2月の建設支出は事前予想の前月比0.2%増を下回る同0.5%減(前年同月比では10.3%増)となりました。2月の製造業受注は市場予想の前月比1.6%減に対して同1.7%減となり、1月の数値も当初発表の1.6%増から1.2%増へと下方修正されました。3月の鉱工業生産は市場予想の前月比0.1%の低下に対し、0.6%の低下となりました。設備稼働率は事前予想の75.3%を下回る74.8%となりました。3月の輸出/輸入物価指数は、輸入が前月比0.2%上昇、前年同月比では6.2%の低下となったのに対し、輸出は前月比横ばいで前年同月比は6.1%の低下となりました。3月の生産者物価指数(PPI)は、事前予想の前月比0.3%の上昇に対し、0.1%の低下となりました。前年同月比でも0.1%低下しました。食品とエネルギーを除いたコア指数は前年同月比1.0%の上昇となりました(FRBにとってはそれほど喜ばしいものではありませんでした)。3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で0.9%上昇し、食品とエネルギーを除いたコア指数も同2.2%上昇しました(この結果にFRBは満足しているに違いありません)。3月の耐久財受注は前月比0.8%増と、事前予想の1.6%増を下回りました。3月の景気先行指数は、市場予想の0.5%に及ばず前月比0.2%の上昇となりました。また、2月分も当初発表の0.1%の上昇から0.1%の低下へと下方修正されました。3月の個人所得は市場予想の前月比0.3%を上回る同0.4%増となりました。また、3月の個人消費支出(PCE)の伸びは、事前予想の前月比0.2%に対して同0.1%にとどまりました。住宅関連では、3月の住宅着工件数が市場予想に届かず(年率換算で予想の116万7,000戸に対して108万9,000戸)、それ以上に着工許可件数が予想を下回ったため(事前予想の120万戸に対して108万6,000戸)、4月の住宅市場指数も事前予想を下回る結果となりました。住宅販売の大半を占める中古住宅販売件数は3月に前月比5.1%増(年率換算で事前予想の526万8,000戸に対して533万戸)と盛り返し、連邦住宅金融局(FHFA)発表の2月の住宅価格指数は事前予想通りの前月比0.4%の上昇となりました。3月の新築住宅販売件数は、事前予想の52万2,000戸に対し、51万1,000戸(年率換算)と失望的な結果となりました。一方で、2月の数値が当初発表の51万2,000戸から51万9,000戸へと上方修正されたことは安心材料といえます。2月のS&Pケースシラー住宅価格指数は事前予想通り前月比0.7%上昇しました。FRBは予想通り4月の会合(26-27日開催)で政策金利を据え置き、米国景気の強さ(雇用)と弱さ(低インフレと家計支出の鈍化)の双方について言及しました。また、グローバルなリスクについては触れず、今後の動向を注視するとの姿勢を示し、次回利上げの時期についても何らヒントを与えませんでした。2016年第1四半期の米国のGDP成長率の速報値は、事前予想の前期比年率0.7%増に対して同0.5%増と、さえない結果となりました。2015年第4四半期は同1.4%増でした(なお、2016年5月27日には改定値、同6月28日には確定値が公表予定)。

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