S&P500月例レポート

S&P 500®

世界の株式市場が全般的に下落し、
2兆8,000億ドルの時価総額が消失して2016年はスタート

 
2015年の株式市場は最後の2営業日で1.66%下落し、年間では0.73%の下落で1年の取引を終えました。でも、心配することはありません。2016年はもっと良くなるはずです。問題は、「何と比べて良くなるかです。1929年でしょうか」。中国の経済成長(および経済指標)、原油価格の下落(供給が一段と増加する見通しであるのに対し、需要は低水準が持続)、為替の変動、そして一部の「割高な」市場といったさまざまな懸念を受け、2016年は1年最初の週としては過去最悪のスタートとなりました。S&P500指数は1週間で5.07%下落し、8,700億ドルもの投資家の資産が露と消えました。世界全体での損失額は2兆7,900億ドルに上り、その後も状況は好転していません。昔は「米国が風邪をひくと世界が肺炎になる」と言われていましたが、今だったら「中国がくしゃみをすると世界が風邪をひく」といった具合で、1月に中国の影響を全く受けなかった市場はありませんでした。世界の投資家にとっては、「中国で起きたことが中国国内だけにとどまることはない」と言った方が、より真実味があるかもしれません。年が明けて真っ先に発表された中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が、政府機関発表数値の49.7に対して財新(Caixin)による数値が48.2と低調だったことを受け、中国の株式市場は一気に下落しました。導入されたばかりのサーキットブレーカー(2016年1月1日に導入)が発動して取引が15分間中断し、その後、上海総合指数が6.9%安となった時点でその日の取引は停止されました(その後、サーキットブレーカー制度自体が停止されました)。これがくしゃみだとすれば、世界的な株価下落が風邪ということになります。株価下落は世界全体の流れとなりました。1月最終営業日である29日には日銀が予想外の利下げを行い、政策金利を0.1%からマイナス0.1%に引き下げました。政策委員の賛成5人に対して反対4人という僅差での決定で、日銀による金利見直しは5年ぶりのことでした。同じ日に米国では2015年第4四半期のGDP速報値が発表され、予想のプラス0.9%を下回るプラス0.7%となり、第3四半期のプラス2.0%から大幅な減速となりました。2015年通年ではプラス2.4%となり、2014年のプラス2.1%からは加速しました。さらに1月の注目すべきこととして、市場にとってあまり良いニュースではありませんが、北朝鮮が水爆実験(北朝鮮による発表)または原爆実験(米国の見解)のいずれかを行いました。原油価格が大幅に下落し、一時1バレル当たり27ドルを割り込んで12年ぶりの安値を付ける中(今では底打ちしています)、サウジアラビアとイランの間では政治的対立が激化しました。1月の連邦公開市場委員会(FOMC)に関しては、今後見通しについて方向性は見えず、引き続き注視していく方針だとの解釈が多くみられました(FF金利先物市場では、次回の利上げは9月ではないと考えられています)。米国の12月雇用統計は予想を大幅に上回り(賃金は横ばいでしたが)、以前の就業者数も上方修正されるなど、力強い結果となりました。住宅関連指標も上向いています。それにもかかわらず解雇の発表が相次ぎ、市場の下落が続きました。四半期決算が好調であれば投資家は米国のファンダメンタルズに注目するようになるため、企業業績が米国市場を回復させるとの見方が強く、期待値も高まっています。問題は、前半の決算発表が好調だったにもかかわらず、世界的な株価下落、為替、原油価格が引き続き市場を支配していたことです。それでも、世界的な問題(原油のこと)が市場全体のトーンを支配してはいますが、各社の決算発表が佳境を迎える1月末頃には決算内容(およびガイダンス)を重視した取引が中心になってきたようです。決算発表に関しては、押しなべて期待通りに好調というわけではないようです。全体の55.5% が2015年第4四半期の決算発表を終えた段階で、73.0%が予想を上回りました(予想通り)が、GAAPベースで利益が予想を上回ったのはわずか37.8%、売上高が予想を上回ったのは46.5%でした。また注目点として、多くの企業で特別項目が増加し、売上高が目標未達となる中で、コスト削減を、予想を上回った理由として挙げました。恐らく最も適切かつ最も緩やかな言い回しは、「苦戦している(struggling)」という表現でしょう。Bank of Americaが収入の引き上げに向けた取り組みを説明するのにこの文言を使うと、ウォール街はすぐさま取り入れてこの単語を流用し、今ではFRBがよく使う「データ次第」とか「段階的に」といった文言と同じくらい頻繁に使われています。S&P500は1月に5.07 %下落して1月としては過去3番目に低いパフォーマンスとなり(2009年1月の8.57%安、1970年1月の7.65%安に次ぐ)、時価総額は1兆9,200億ドル目減りしました。

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