それでも、米連銀は利上げを敢行する?

ドイツ銀行のチーフエコノミストは、米連銀は来週、絶対に利上げをしないとして、以下の7つの理由を挙げた。

1)世界の株式市場が混乱状態にある。
2)米連銀が好む、貿易加重平均ドルが上昇し続けている。
3)金融市場は未だ、利上げを織り込んでいない。
4)FOMCの重要メンバー、アトランタ連銀のロックハート総裁、ニューヨーク連銀のダッドレー総裁、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁が慎重姿勢に傾いている。
5)9月に上げなくても、10月、12月と選択肢がある。
6)年内2回の利上げ機会を残しているので、今回はリスクを回避する。
7)インフレ率が高騰する兆候がない。
参照:Seven Reasons the Fed Won’t Raise Rates Next Week: Deutsche Bank
http://www.bloomberg.com/news/articles/2015-09-09/seven-reasons-the-fed-won-t-raise-rates-next-week-deutsche-bank

一方で、新興市場国は「不確実性を終らせるために」、米連銀に来週にも利上げをと要請した。
参照:Emerging markets call on Fed to lift rates and end uncertainty
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/e88abe7a-56e3-11e5-9846-de406ccb37f2.html#axzz3l9oB4o2U

私は、米連銀は利上げを敢行するとみている。そこで、ドイツ銀行のエコノミストが掲げる利上げをしない7つの理由を、1つずつ検討してみよう。

1)はその通りだが、金融市場が最も嫌うのは「不確実性」なので、利上げの先送りは混乱状態の継続しか意味しない。その意味で、私はドイツ銀行のエコノミストよりも、新興市場国の政策担当者たちの考え方に近い。

2)これは主要貿易相手国である中国やカナダ、南米諸国の通貨安が大きい。その通貨安の1要因である「不確実性」を取り除くことは、更なる通貨安、つまり、貿易加重平均ドルが上昇し続けることを防止する可能性がある。

3)私は十分過ぎるほど織り込んだとみている。今、行うべきは「不確実性」の排除で、利上げすれば、むしろ通貨や株価の反騰が見込めるとみている。

4)私は、彼ら政策担当者たちの見ているものが一貫していないことに驚いている。この点だけが、9月利上げが先送りされるリスクだと思う。

5)利上げの先送りは混乱状態の継続しか意味しない。そしてその間に、中国リスクの深刻化や、ユーロやウクライナ・リスクの再燃、シリアなど地政学的リスクが起きたなら、利上げは更に先送りになる。

6)判断の先送りは、多くの場合、思考停止状態を意味している。

7)インフレ率が高騰する兆候はないが、空前のほぼゼロ金利、サブプライム・ショック前の5倍増となっている米連銀の資産を正当化できるようなデフレ環境でもない。

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