S&P 500 月例レポート

S&P 500®

「ブラックマンデー」と呼ぶにふさわしい?

8月に1カ月の夏季休暇を取って世間から切り離された生活を送っていたとしても、「ブラックマンデー」という叫び声とともに市場のうめき声は耳に届いたのではないでしょうか。2015年8月24日の月曜日、S&P500は前週木曜日(2.11%安)、金曜日(3.19%安)に続いて3.94%下落しました(8月は構成銘柄の半数以上が5%以上変動:18銘柄が値上がり、244銘柄が値下がり)。悲しいかな、世界の終焉が近づいている(そして私は貧乏になる)。ウォール街はパニックに陥った訳ではありませんが、それでも多くのトレーダーや投資家は、何らかの新しい、今まで見たことのない光景に直面して不安に駆られてそう叫んでいました。彼らが目にしていたのは「下げ相場」です。もちろん、「ブラックマンデー」と呼ぶことに違和感を抱いた人たちもいました。特に、1987年に市場が1日で20.47%下落した時(1987年10月19日)にその場に居合わせた人達です。彼ら(私自身、当時から業界に身を置きトレードに携わっていたので、正確には「私たち」ですが)の考えは異なるようです。今回の急落は4年にわたる上昇の調整が行き過ぎた結果であり、中国とコモディティの価格下落がその引き金を引き(連邦準備制度理事会(FRB)もきっかけとなる可能性があります)、利益の伸びの鈍化や低調な売上高につながるとの見方が原因で売られました。市場は、現在の需給状況において何にどれだけ価値があり(コモディティ)、本当の業績(プロフォーマベースでの押し上げや自社株買い戻しの調整前の水準)を把握し、業績に見合う現実的なバリュエーションだと気づく水準まで調整するのに時間が必要だった、というのが彼らの意見です。何も新しいことではありません ―― ブロードウェイから東へ延びるウォールストリート一帯が「ウォール街」と呼ばれるようになるずっと前から繰り返されてきたプロセスです。市場が横ばいあるいはレンジ圏で推移していても(今年のS&P500が8月半ばまでそうであったように)、木を揺らしてみることは必要で、それで残ったポジションの安全性は高まります。9月の連邦公開市場委員会(FOMC)が次の試金石となりますが、これは利上げ時期や頻度を巡って既に繰り広げられている「ストーリー」の一部にすぎません。より重要な試金石となるのは第3四半期決算です。発表が始まるのは10月半ばですが、投資家が米国の景気動向や海外経済の影響の規模(そして範囲)を見極めようとする中、決算発表に対する関心はFOMCが終わると高まりそうです。

8月は例年、出来高が少なくサプライズはほとんどなく、この時期の市場はのんびりと閑散しているとされています。今年は全く正反対で、イベントが続き、ボラティリティは上昇し、不透明感が漂うなど、歴史的に見て1年で最悪の月とされる9月のような1カ月となりました。今はただ、8月と9月が入れ替わっただけなのだと願うばかりです ―― ただしそれに賭ける(つまり、それを基にトレードを行う)つもりはありません。「ブラックマンデー」の前にも、メディア銘柄を巡って悪いニュースが出ており、ケーブルTVの視聴契約数減少について「コードカッター」(ケーブルTVの契約を解約しインターネットTVに変更する視聴者)の存在が指摘されました。Walt Disney(DIS)は8月に15.10%安(年初来では依然として8.16%高)、Time Warner(TWX)は19.24%安(同16.86%安)、Viacom(VIAB)は28.49%安(同45.82%安)となりました。言うまでもなく、損をする投資家がいれば儲かる投資家もいます。オンライン娯楽サービスのNetflix(NFLX)は8月に0.63%高となり(この8月としては順調)、年初来では135.71%高となりました ―― 構成銘柄で年初来の株価が2倍となったのはこれまでのところ同社株だけです。古いことわざに「米国が風邪をひくと、世界が肺炎になる」というのがありますが、今だったら次のように続きます。「そして中国が風邪をひくと、今度は米国がくしゃみをする」。これを証明するようにまず、上海総合指数の下落が続き、中国の輸出入が低水準となったことが発表されました。さらに中国政府は人民元を切り下げ、株価対策を打ち出しました。その影響で米国市場の1週間の下げ幅は2012年11月以来の大きさとなり、S&P500は1週間で1兆1,000億ドルの時価総額を失いました。なんと、8月末時点では1兆1,700億ドルの損失となりました。

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