投資家を殺すには、株価変動率が下がればそれで良い

 先週、日経平均株価は、決して環境が良くはない中、2万円をつけた。しかし、このタイミングでの2万円達成は、私はあまり喜ばしいとは思っていない。実際は、株価が上にも下にも行きづらい状況を、自ら作ってしまったと言わざるを得ない。

 ギリシャ問題や米国の景気のブレ、中国経済の不透明さは、株式市場が絶好調になるだけの環境にはまだ早いことを示唆している。しかし一方で、金余りの状況と、政府系資金の動きは相変わらず強気で、大きな下落を許せる状況でもない。
2万円までまだ距離があれば、そこを当面の目標として、金余りの需給関係だけで相場をもっていけただろうが、早くも2万円をつけてしまった今となっては、これ以上、大きく上がる気も、逆に大きく下がる気もしない。そして、これが最も困ることなのだ。プロの投資家連中を「殺す」には銃は要らない。株価の変動率が下がれば、皆、失職する。

 今年に入ってからの機関投資家の悩みは、まさにそこだ。日経平均株価のボラティリティ(変動率)が下がっていることだ。日経平均ボラティリティインデックス、という指標があるが、これは日経平均株価の予想変動率を表しているものだ。この指標は、昨年10月ごろから上昇し、およそ24~30の範囲で推移してきた。それが、今年2月終わりごろから急降下をし、19~22ポイントをウロウロしているのだ。ちなみに、先週末では、20.03で終わっている。

 日経新聞には、2万円をつけても「過熱感はない」などと書いてあるが、それが一番困る。過熱することで、一度相場は下がらないと、市場への参加者は増えず、次の上昇は来ない。じりじり上がるだけの相場では、所詮長続きはしないのだ。

 まさにこれこそ「官製相場」だ。

しかし、一度まとまった下げが来れば、その後にこそ、本当に期待が出来る相場展開がくるだろう。本音で言えば、投資家は一度、「お湿り」がくるのを願っている。

防衛・宇宙関連銘柄が動意づく

 偶然かそうでないのか、先週までの間に、動意づいてきた銘柄のテーマに、防衛・宇宙関連株がある。大型株は、日経平均の動きにつられているので、小型株の中で、少し紹介をしよう。

 ここ1年監視しているIMV(東証JQS7760)は、徐々に出来高を伴い、下値を切り上げてきたが、先週、年初来高値を抜いてきた。ここは、「振動検査装置」というちょっとマニアックな事業を行っているが、流行りの「水素関連銘柄」でもある。普段は、自動車向け検査のための振動検査を行う会社だが、ロケットや防衛関連の機器にも広く使われ、世界的にも有数の技術を持ち、米国にも進出している。IMVは、9月決算だが、3月までの2Qまでにかなりの部分の利益を稼いでしまう。そのせいか、2Q発表までの1か月間(4月~5月半ば)に、昨年は大きく上昇した。今期も業績は好調な様子だ。

 また、IMVとは逆に業績が良いとはいえないが、株価が200円程度で動きやすいのが、日本アビオニクス(東証2部6946)。
アビオニクスは、NEC系の電子機器大手で、防衛庁向けが4割を占める、バリバリの防衛関連の小型銘柄だ。

 同社は、4月10日に業績の下方修正を発表した。営業利益は1億円の下方修正、経常利益は変わらずだが、当期純利益が3億の黒字予想から一転4.5億円の赤字に転落する。この数字をどう読むかだが、製品不具合の改修費と税制改正による繰延税金資産の取り崩し、という内容を考えると、もし月曜から大きく下落するようであれば、狙いどころとなる可能性がある。

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