イエレンFRB議長発言要旨

法律で定められた使命を達成するため、FOMCは雇用の最大化と物価安定の促進に努める。そのためには、FF金利の誘導目標を現在の0.0~0.25%で維持するのが適切であると再確認した。

・米経済活動は穏やかなペースで拡大している。

・労働市場は改善が進み、雇用数はしっかりと増え続け、失業率は下がってきている。労働資源の未活用が改善し続けていることを示している。

・家計支出は穏やかに伸びてきており、民間設備投資も改善していっているが、住宅市場の回復は依然として遅い。

・物価上昇はエネルギー価格の低下が一因となって、FOMCの長期目標を下回る水準が続いている。次第に2%に向かって上昇していくと予測している。

・米機関債と住宅ローン担保証券の償還した元本を住宅ローン担保証券に再投資し、保有国債の償還金を入札で再投資する既存の政策は維持する。

・政策変更はすべてのFOMC会合で政策決定を行う可能性がある。正常化プロセスは現在予想されているよりも早い時期に行われる可能性がある。当然、この逆もあり得る。

・金融政策スタンスを正常化し始めるにあたり、FOMCは「辛抱強く」あることができると判断している。FF金利の目標誘導レンジを「相当な期間」維持することが適切になるとしていたこれまでのガイダンスと完全に一致するものだ。

・利上げの時期までに、参加者は失業率がさらに低下し、労働市場状況が一段と改善すると想定している。さらにコアインフレは現在の水準近辺で推移すると予想しているが、インフレ率が今後、長期インフレ目標である2%に向かって伸びていくとの適度な自信を持っていると想定している。

・原油価格下落の影響は、差し引きでプラスになる可能性がある。ガスやエネルギー支出の減少につながるため、当然、家計には恩恵となる。その意味では、家計の購買力の増大につながる減税のようなものと言える。

米国は今も原油の純輸入国だ。油田掘削の縮小や投資削減などの動きが出る可能性もあるが、米経済の見地から見れば、差し引きでプラスの影響があると見ている。

・ロシア経済は著しく困難な状況に直面している。米国に限って言えば、波及的な影響はかなり小さいと見ている。ただ、状況は当然注視している。 

CME米金利先物は、2015年9月に利上げを開始する確率が50%と、声明発表前の60%から低下、利上げ時期が伸びると解釈された。米ドルと米株は急騰、米国債は下落した。

(矢口の見解)
このところの米ドル安、米株安は、原油安懸念、ロシア懸念が材料とされていた。しかし、FRBが指摘するように、原油安は先進工業国にはプラスで、ロシアの影響は限定的だ。もし、深刻だと判断するなら、支援より先に、制裁解除という手段がある。米国にとっては大きな懸念でもないのに下げていたのは、年末のFOMCを前に、いったん利益を確定しておきたかったからだと見ている。
参照:原油価格が40ドルは世界経済にマイナスか?
http://money.minkabu.jp/48103

原油安は減税効果や、コスト低下による米経済成長につながるだけではない。インフレ率の伸びを抑え、FRBが雇用市場が十分に改善したと判断するまで、利上げ時期を引き延ばすことを可能にする。つまり、カネ余り、金融緩和がより長く続くことを意味する。

私は、いったんのポジション調整は終わり、米ドル高、米株高に戻ると見ている。つまり、円安、米株高で、日本株も上げる可能性が高いかと思う。

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