平和と貿易の関係 ‐日本の輸出減少についての一考察‐

 中国向け輸出の落ち込みが大きい。年率8兆5000億円の輸出市場を失っている。独り日本だけ中国市場で沈んでいる。日中の「冷戦」が原因ではないか。平和を維持できていないため、財政金融政策の総動員で景気回復を図っているのではないか。日中冷戦のコストは大きい。8月は「祈り」の月である。

1、大幅な貿易赤字と輸出減少つづく

 アベノミクス円安にもかかわらず、日本の貿易は大幅な赤字が続いている。2013年度の貿易収支は10兆9710億円の赤字で、第2次オイルショックのあった1979年度以降、最大の赤字である。貿易赤字が膨らんでいるため、経常収支も黄色信号が灯り始めている。2010年度に約18兆円もあった経常収支は、2013年度はわずか8312億円である。

 為替相場は、安倍内閣前の1ドル=80円に比べ、アベノミクスの効果で1ドル100円台の円安で推移している(25%円安)。この大幅円安にもかかわらず、輸出の落ち込みが続いている。

図1 日本の輸出額の推移(円・ドル表示別)
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 図1に示すように、ドル表示で見ると、日本の輸出額は2011年の8196億㌦をピークに、2012年8012億㌦、2013年7191億㌦と減少した(注、安倍内閣の成立は2012年12月)。2014年上期も振るわず、年率換算6827億㌦である。

 一方、円表示で見ると、2013年の輸出額は69兆7742億円、前年比9.5%の増加である。輸出企業の売上高は大幅に伸び、業績改善で、株価も上昇した。しかし、それは1ドル80円から100円までの円安の効果で(25%円安)、円表示の輸出額が増えただけであって、輸出が伸びたわけではない。25%の円安にもかかわらず、円表示の輸出額がわずか9.5%の増加と言うことは、実質輸出はマイナスを意味する(ドル表示輸出額はマイナス10%)。輸出数量もマイナスであるから、生産も雇用も増加しなかった。

 アベノミクスは、円安→輸出増加→雇用・所得増加を期待するわけであるが、このメカニズムは働かなかったのである。タイムラグを伴って効果が現れることも期待されたが、それもなく、貿易収支の赤字が膨らんだのである。何故、理論通りいかなかったのか。

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