給料は本当に上がるのか?

 新聞紙上ではベースアップ(以下ベア)に関する報道が盛り上がっています。一部の有名企業の給料のニュースですが、ひょっとして自分の給料も上がるかもしれないと思うと何だかわくわくしますね。日本全体で見て本当に給与所得は増えるのでしょうか、給与の上昇に期待してよいのでしょうか。
 安倍首相が推進するアベノミクスによって金融緩和によるデフレの克服、円高是正が現実化してきました。その結果として景気浮揚によって増加した企業収益や円安メリットを享受することが出来た輸出製造業を中心とした企業に給与のベースアップを要請し、家計への景気回復の波及を促し自律的な経済成長を目指しています。
 大企業では実際に2014年の春闘では労働組合からベアが要求され、交渉の結果多くの企業でベアが実現していることが報道されています。同時に国家公務員も2014年4月から給与が+8.5%上昇することが決定しています。安倍首相が就任する前の民主党政権時代に2年間の時限措置として減額してきた給与を元の水準に戻すことになります。時間の差をおいて公務員全体の給与上昇につながることになります。しかし、図表1に示した通り大企業製造業の従業員は労働者全体の6%、官公庁職員全体で9%と合計しても15%にすぎません。
 日本全体で見るとごく限られた人だけがベアの恩恵を受けていると言えます。この数字に注目して日本全体では給料は上がらないと分析する専門家の予想を目にすることがあります。2014年4月から消費税が8%に引き上げられますが、給与が増えなければ可処分所得は減少してしまうことは明白です。せっかく上昇に転じた日本経済に水を差すことになりかねません。給料の上昇は本当に一部に限られた現象なのでしょうか。

図表1業種規模別、労働者構成比
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不足する建設労働者:

 図表2をご覧ください。建設業で労働者不足が顕著になっています。2011年に発生した東日本大震災の復興工事が本格化したことに加え、削減されてきた建設公共工事が増加に転じたことで全国的に建設工事量が増加したことが要因です。不足の度合いも1980年代のバブル経済のレベルに達しています。

図表2:建設業の雇用判断DI
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 同時に国土交通省が発表している2013年の「公共工事設計労務単価」では型枠工、鉄筋工などの技能労働者で+15%、一般労働者では+17%と大幅に上昇しており実に14年ぶりの上昇となっています。最近発表された2014年2月の改定値も大幅に引き上げられており、最も低かった2012年と比較すると25%の上昇です。(図表3)技能労働者だけでなく一般的な建設労働者まで上昇していることは注目に値します。

図表3:公共工事設計に用いる人件費の推移
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