第8回 「サイフ」と「金庫」と最適f

最適fの出し方は2つあります。一つは公式による美しい方法 (1)、もう一つはパソコンの計算力を利用して逆算する実用的な方法 (2)です。今回はまず、公式で出す方法を見てみましょう。

公式で最適fを計算し賭け金を調整する流れ

公式で最適fを出すには、ペイオフ比率が固定していることが前提条件になります。「ペイオフ比率が固定」という条件はトレーディングで使うには無理がありますが、ここはまず、お付き合いください(ペイオフ比率が何か忘れてしまった方は第4回をご参照ください)。公式はこの通りになります。

最適f=([(ペイオフ比率+1)×勝つ確率]-1)/ペイオフ比率

例えば第4回でご紹介しました「勝ったら2000円あげる、負けても1000円でいいよ」という太っ腹な条件で将棋の相手をしてくれた社長との勝負の場合、ペイオフが2対1なので最適fは

最適f=([(2+1)×0.5]-1)/2=0.25

になります。では、最適fが分かったら次にどうするかと言うと、「賭け1単位あたりの必要資金」を計算する「サイフの式」に入れます。

サイフ=最大損失額/最適f

「サイフ」(財布)という用語は「賭けを1単位行うのに必要な資金」を表現しています。また「最大損失額」も「賭けを1単位行う場合の最大損失額」です。太っ腹社長との賭けを行う場合の基本パターンは「勝ったら2000円貰える、負けたら1000円払う」ですから1単位あたりの最大損失額は1000円となります。これを公式に入れると次のようになります。

4,000=1,000/0.25

サイフは4000円です。つまり、賭け1単位あたり必要な資金は4000円です。第4回のお話を思い出して頂きますと所持金は2万円でした。サイフと区別するため、「その賭けをするために用意した資金総額」を「金庫」と呼びます。この場合は将棋の賭け用に2万円用意したので、金庫は2万円です。すると、「何単位の賭けをするべきか」は次の式で計算できます。

賭けの単位数=金庫/サイフ 5単位=20,000/4,000

つまり、社長との賭けは5単位行うのが最適となります。ところで、突然社長に「賭けを5単位やらせてください」と言っても話は通じません。5単位とは、勝ったら2000円、負けたら1000円という賭けを5倍にすることを意味しますので、「勝ったら1万円(2000円の5倍)、負けたら5千円(1000円の5倍)でやらせてくれませんか?」とお願いすることになります。単位を賭けの額に変換する式は次の通りです。

1単位勝ったら貰える額×単位数=賭けで勝ったら貰える額 1単位負けたら払う額×単位数=賭けで負けたら払う額

先ほどの例を入れると

勝ち⇒+2000円×5単位=+10,000円 負け⇒-1000円×5単位=-5000円

次に、勝ったり負けたりすると、金庫の資金は増減します。例えば社長との最初の対戦に負けたら、2万円は1万5千円になります。金庫の資金が減ったのに、同じ単位数で賭け続けては絶対にいけませんこれはマネーマネジメントの大鉄則です。もう一度単位数を計算し直す必要があります。もし再計算しないでトレードを続けると「再投資なし」になってしまいます。まず負けた後の残高(つまり金庫)を計算します(関連性を把握しやすくするため、数字に色をつけました)。

20,000-5,000=15,000

次に単位数を再計算します。

3.75単位=15,000/4,000 次回の勝ち⇒+2000円×3.75単位=+7,500円 次回の負け⇒-1000円×3.75単位=-3,750円

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