日銀はQQE2の準備を~日銀に呼応してリスクテイクに参戦した長期投資家を失望させるな~

・日本株の突出した下落など、日本市場が脆弱性を増している。世界で最も積極的に金融緩和を行いデフレ脱却作戦の只中にある日本は、この逆流を看過できない。

・日銀はQQE2を準備し、リスクアバーターの売りが勢いを増す前に、市場の自信を取り戻すべきである。

・FRBは3回のQEを通して、リスクアバーター(「ブラックスワン」を持ち出して市場を売り崩してきた人々)を徹底的に威圧した。日銀もQQE2を準備し、投機家を威圧するべきである。QEのターゲットとして、異常に割安の株式資産を設定することは、効果的であろう。
 

異常な日本株式パフォーマンス

日本株式が異常な売られ方をしている。2月4日の年初来最安値、日経平均-14%という世界最大の下落は昨年の高パフォーマンスの反動、積み上がったロングポジションの巻き戻しということで説明された。しかしここにきての3日で6%と言った下落は、異常である。この大きな振幅は、中国経済の不安、ウクライナ情勢に対する警戒だけでは説明できない。米国株式やウクライナに隣接している欧州株式の下落は限定的である。また不安くすぶる中国経済ご当地の上海指数や香港ハンセン指数も下落は限定的である。

円=safe haven statusが継続しているのは日銀不信にあり

危機の深化とリスクオフというお決まりのポジションの象徴である円がセーフ・ヘイブンとして買われ、同時に日本株が売られている。デジャヴである。2010年以降、欧州危機がぼっ発し深化していくプロセスに於いても、セーフ・ヘイブンということで日本円が買われ、日本株式が売られ続けた。危機モードの中で投資家が避難先とした選好した日本は、経済においても株価においても世界最低のパフォーマンスを余儀なくされた。円の独歩高はハイテク産業の競争力に急速な衰退を招いたこと、世界唯一のデフレを日本にもたらしたこと、により日本経済を大きく傷つけた。

信じられていない黒田氏のインフレ目標達成

しかし黒田日銀体制となり、日銀のスタンスは180度変わった。日銀は白川総裁時代の円高デフレ容認姿勢から、円安とデフレ脱却へと政策のゴールを変えた。そして既に物価は上昇し始めている。1月CPI前年比上昇率は総合で1.4%、コア(除く生鮮食料)で1.3%、コアコア(除く生鮮食料、エネルギー)で0.7%といずれも大幅なプラスである。日本の長期実質金利は、-0.7%と世界最低かつマイナスである。しかし、市場は相も変わらず円を危機の際のセーフ・ヘイブンと認識し、円と日本株式は投機のおもちゃとなっている。国内の長期投資家の層が極めて薄いという需給面での脆弱性が、日本株式を投機売りに晒している。

なぜいまや世界最低となった日本の実質金利が威力を発揮し、円売りが起きないのであろうか。誰も現在の1.3%と言うCPIが続くとは思っていないからであろう。円安による輸入物価上昇のみに頼った現在のCPI上昇は、円安が止まればいずれ息切れするとみられている。市場は黒田日銀体制の2%物価目標が達成できるとは全く信じていないのである。実際、ESPフォーキャスト(日本経済研究センター調査)による41人の民間エコノミストの直近予測によると(3月7日発表)、CPI伸び率は2014年第1四半期の1.29%をピークに2014年0.95%、2015年1.01%と軟化する予想となっている。日銀が言行不一致に陥っているようにみられる点に、投機家につけいれられる隙がある。

★図表1-2

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