第3回 幾何平均収益率こそ重要!

通常、収益率は複数期間について計算します。期間の単位として良く使われるのは一日とか、一か月とか、一年ですが、自分の行動サイクルを一つの期間とすることもできます。ポジションを取ってから外すまでのサイクルです。結果的には5分かも知れないし、5日かも知れません。

さて「収益率」という用語ですが、何気なく使われていますが気をつける必要があります。それは収益率には大きく分けて二つの収益率があるからです。

一つは「算術」平均収益率、もう一つは「幾何」平均収益率です。「ん、サンジュツ?キカ?何じゃそれ?」と思った方、とりあえず今はどの様に使い分けるかということだけをお話しさせて下さい。まず算術平均収益率ですが、これはテレビのニュースや新聞に出てくる収益率です。それは特に誰の収益率というわけでもない、一般的なデータです。はっきり言って「他人事」です。「日経平均は過去5年間で年平均3%上昇しました」というのも結局は他人事ですから、算術平均収益率です。それに対し、幾何平均収益率は自分の資産の収益率を計算するための平均収益率です。生活のかかったリアルな収益率です。マネーマネジメント的にはこちらの方がはるかに重要です。

算術平均収益率

まず算術平均ですが、これは私たちが日常的に使ういわゆる「平均」です。例を上げます。

★表1

分かりやすいように極端な例にしていますが、グラフで表すとこの様になります。

★図

一年目には+80%、2年目は+20%でした。算術平均を取ると、50%となりました。右のグラフはその算術平均の50%が2年連続で実現した図です。ここでグラフ左側の合計の高さとグラフ右側の合計の部分の高さは同じになります。

算術平均は「たし算」してから割ります。これに対し幾何平均は「かけ算」の世界です。「成長」をあらわします。次の表を見てください。

★表2

「成長をあらわす」というのはどういう事かと言うと、たとえば表2の場合、1年目に元本は1.8倍になり、2年目には「1年目に1.8倍になった元本」がさらに1.2倍になったわけです。それでは、ならすと平均的に毎年何倍になったのでしょうか?それが幾何平均です。この答えを知るには、2回続く「?倍」を求める必要があります。最終的には「?倍」を2乗することにより2.16倍になっているわけですから、「?倍」を知るためには2.16の平方根(ルート)をとります。すると約1.47と出ます。1.47倍が2年続くと、2.16倍になるということです。1.47倍を収益率にするには算術平均の場合と同じく1.47から1を引いて、0.47つまり47パーセントとなります。式と図は以下の通りです。

★数式

★図

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