欧州投資家との問答

by Junko Matsuda

先週(1月13日~17日)の欧州出張において、海外投資家から目先の動きに対する懸念要因が出された。武者は、現在の調整は短期で終わり、昨年から続いている長期上昇相場が続くことを説明し、今年の年末までに日経平均は20,000円~22,000円に上昇、1ドル110円~115円程度の円安が進む、円安・株高の長期トレンドは変わらないことを主張した。そこで会ったほとんどすべての投資家たちは武者の意見に同意し、人々は基本的に非常に強気のスタンスを持っていることを感じた。

混迷する日本観

しかし、そんな彼らが、日本という国の位置づけをどうすればいいのかという疑問を持ち、日本に対する評価に非常に大きなとまどいを持っている、と武者は感じた。一時は“Japan as number one”と持ちあげられた経済大国の日本だったが、今では、長期デフレ停滞と人口減により競争力も低下。多くの産業分野で中国や韓国にも追い抜かれ、世界の落第生になり衰退に向かっていくのではないか?という見方も出ている。

世界の多くの金融機関、投資家は、さまざまな運用の体制をこの間大きく変えてきた。10年前は米国担当、欧州担当、日本担当、新興国担当という配置が一般的であつたが、近年組織を再編成している。多くの投資家が日本担当をやめて、日本を新興国グループに入れたりアジアの一角に入れたりするほど日本のプレゼンスが下がっている。しかし日本をアジアの大枠に入れられるのか?と問われれば、アジアの中国や韓国とは、日本のマーケットの性質や経済は異なると武者は言う。それでは日本をどのように扱えばいいのか?非常に大きなとまどいが起こっている。今「日本論~日本とは何者か~」が問われている。それに対する武者の見解は別の機会に紹介するとして、当面の展望として武者は、これからの世界を米欧日が引っ張る、つまりアジアの中で日本が再び浮上する可能性が高い、日本を再び大きな投資対象として重視するべきであると、武者は主張してきた。

海外投資家からは、様々な短期的懸念要因が挙げられたが、ここにいくつかその代表的な質問と武者の回答を挙げてみよう。

1. 日本はインフレになれるのだろうか?

これに対する武者の答えは、日本がなぜデフレになったのかの原因究明が必要とのことであった。世界で日本だけが長期デフレに陥り、日本の賃金は下落している。日本のデフレは極めて特殊なものだと考えられるが、第一の原因は、異常な円高によって日本人の賃金が世界で異常に割高になったため、世界の平均的水準に収れんする為に、名目賃金が下がらざるを得なかった為である。図表1、2は米労働省による製造業の時間当たり賃金比較であるが、円ベースでは緩やかに低下しているが、ドルベースでは世界の平均に近い上昇を遂げていることからも、それは明らかである。第二に、20年間にわたって株式、土地などの資産価格が急落し1,600兆円、GDPの3倍以上の損失が発生(うち700-800兆円、GDP1.5倍ほどの損失は不必要な過剰な値下がり)。巨額の損失を処理する為に、企業は賃金を抑制したり利益を削ったりしてコストをねん出。このような円高と株や不動産の過剰な値下がりが、日本のデフレをもたらした。よって、日本のデフレは、円高是正、円安転換と資産価格の上昇によって解消できるということになり、超金融緩和によって対応可能であると武者は言う。

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