異次元緩和、円安、海外資金と、NISA

異次元緩和と円安、海外資金の流入は、2014年も日本株が上げることを暗示している。GPIFなど年金も購入を増やす見込みだ。

せっかくのNISA(少額投資非課税制度)枠は最大限利用したい。NISAに適した銘柄としては、JPX日経400株指数連動のETFと、400株採用銘柄はどれもが選択肢に入るかと思う。配当にも非課税なので高配当の魅力が増す。100万円が限度なので、最小投資額が大きなものは買えない。そうやって絞り込んでいくと、2、3銘柄しか残らないので、NISA枠はそれで埋まるかと思う。

・国家戦略特区

2014年の日本株市場はアベノミクス「第3の矢」に注目するものと思われる。第3の矢とは成長戦略で、規制改革を一丁目一番地としているが、これまで策定された成長戦略の内容は、政府の関与を増大させる産業政策が中心で、規制改革はむしろ後退している。そこで、安倍首相は国家戦略特区を規制改革の突破口とするつもりのようだが、「総論賛成、各論反対」と役所の抵抗が強く、なかなか進まないのが常なので、お手並み拝見というところだ。

・異次元緩和の継続

2013年の相場ハイライトは「異次元緩和」に尽きると私は見ている。日銀による資金供給量は前年比で約70兆円増え、年末には200兆円を超えた。増加分のうち約60兆円は日銀当座預金の増加となっているが、2014年は更に70兆円を増加させるので、更なる円安、株高につながる可能性が高い。

一方で、異次元緩和によるインフレ目標は個人にとっては弊害が大きい。目標の2%が達成されたなら、預貯金の金利がゼロとすると、実質価値(購買力)は毎年2%ずつ減っていき、1000万円の預貯金が10年後には817万円の価値となる。金利0.7%の10年国債に1億円投資したとしても、インフレ率が2.0%だとすれば、1年後の利息70万円は実質69.6万円に、そして毎年、67.2万円、65.8万円、64.6万円、63.3万円、62万円、60.8万円、59.6万円、58.4万円、57.2万円にと利息が目減りし、10年後に戻ってくる元本1億円の実質価値(購買力)は8170万円に目減りする。

加えて、財政再建を謳った増税等の国民負担増は、負担増を相殺するためだけでも全企業平均で毎年0.85%の賃上げが必要だとされている。その賃上げ幅は元の給与水準が低い中小ほど高率が必要となるので、中小企業ではインフレ率と合わせて毎年3~4%以上の賃上げ幅が必要となることになる。

もっとも、モノやサービス価格の値上がりを表すインフレ率よりも、株や不動産のなどの資産価格がそれ以上に値上がりする確率がはるかに高い。2013年の消費者物価の上昇率は前年比+1.5%ほどだったが、株価は1.5倍になった。2014年も同規模の資金供給が予定されているので、相応の値上がりが期待できると、私はみている。

・貯蓄から投資へ

政府は、個人の資産を目減りさせかねないインフレ政策と並行して、広報で「貯蓄から投資へ」と謳っているNISAを始動させた。1年上限100万円の新規投資で、5年間配当やキャピタルゲインが非課税となる。10年で上限1000万円となるが、非課税期間は各5年間なので、1年目から毎年100万円ずつ積み立てると、5年目から10年目までは同時期の非課税枠が500万円、以降は14年目まで非課税枠が100万円ずつ減少していき、15年目でゼロとなる。また、政府内で非課税枠の拡大、非課税期間の延長が検討されているとの報道があった。

NISAは、政府が制度の調査、設定、告知、監督などで時間とコストをかけているのに、期間中は非課税というものだ。金融機関は顧客層の拡大は見込めるが、維持費等のコストを回収できるだけの手数料が見込めないなど、投資した本人以外にはほとんどメリットがない。こういうものは使うべきだというのが私の考えだ。非課税なので配当を含めた7%のリターンでも、複利では10年で2倍となる。私はもっと大きなリターンが期待できると見ている。

政府が国民に向けて「貯蓄から投資へ」と推奨しているのだから、国民の年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)にも、有識者会議が「国債を売って、株式を買え」と大っぴらに提言している。実際、2013年12月26日には国家公務員共済組合連合会(国家公務員年金)が、国内債券の比率を6.0%引き下げて74.0%に、国内株式を3.0%引き上げて8.0%にすることを決めた。年度の途中での運用比率の見直しは初めてだとのことなので、まさしく、「今」なのだ。

そして、海外投資家向けに、JPX日経400株指数を2014年初めから導入した。
参照:JPX日経インデックス400導入が意味するところ
https://money.minkabu.jp/42191

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