一人っ子政策の緩和

一人っ子政策

 2013年11月15日、中国政府が「一人っ子政策」の緩和を進め、これまで一人っ子同士の夫婦に認めてきた第2子出産を、夫婦のどちらかが一人っ子の場合も認める方針を決めたと発表しました。

 中国の一人っ子政策は1979年から一部少数民族と香港・マカオを除き、全国で実施され、人口抑制の役割を果たしてきました。しかし、人口抑制を行った結果、2015年中国の労働人口が減少するという統計分析が出るなど、中国の経済に深刻な影響を与える可能性が生じています。

 緩和政策は、中国政府が「人口の長期的かつバランスのとれた発展を促進する」と解釈したことで進展しました。つまり、高齢化に伴う将来の「労働力の減少」を食い止めることがこの政策転換の最大の狙いであります。

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一人っ子政策の問題点

 一人っ子政策は、人口の急激な増加を抑えたものの、多くの問題点ももたらしました。

 まず、男女のバランスが悪くなったことです。都市部では、政府の指導により、病院などで、子供の産み分けをサポートすることが禁止されています。しかし、地方では、それが徹底されていないことから、家業の跡継ぎとしてどうしても男の子を望む夫婦が多いようです。その結果、男女のバランスが大きく崩れてしまいました。中国のある調査によると、全国の未婚男女人口比、19歳以下の男女比率が118:100、27歳で199:100、さらには33歳で293:100という信じがたい数字になっているようです。今後、男性はますます結婚相手を探すのが難しくなるともいえます。

 また、一人っ子政策によって、中国の多くの子供が一人っ子であるため、彼らは両親、双方の祖父母の計6人の愛情を一身に受けて育てられます。そのため、甘やかされるケースが多く「小皇帝」などと呼ばれたりもします。彼らはそれまでの世代と比較して、ワガママ、極度に他人を信用せず、またリスクや競争を嫌うなどという傾向があるようです。そして、消極的で悲観的にして責任感もなく神経質な傾向にある、との指摘もあります。この傾向が続くと、中国の国家競争力が衰退するといったことも起こりえます。

緩和のもう一つの狙い

 ただ、長期的に見ると、もちろん労働力が不足することは大きな社会問題ですが、一方では一人っ子政策の緩和は、年金問題と高齢化問題の対策になっているとも言われます。

 子供の数の減少と高齢者の増加によって、中国の年金負担は年々重くなっています。「社会主義」の国としては、これは手を緩めてはいけない領域であり、年金を支払う世代の人口を増やす政策に舵を取ったと考えられます。また、中国では昔から、子どもが両親の老後を扶養する義務があるという伝統的な考えもあるため、子供を作ることで、過度に年金に依存することなく老後の経済的な負担を減らそうという側面もあるようです。

(編集後記)特例を除き、一人っ子政策に違反して2人目以降も子供を産んだ場合、子供の数や夫婦の年収に応じて算出した罰金が科せられることになります。芸能人など高収入の人の場合は莫大な金額になるケースもあります。実際に、某有名映画監督に1億元(約16億円)の罰金が科せられる可能性があるとの報道もあります。(告られタイ)

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