マイナス金利とマイナス利回り

マイナス利回りは、マイナス金利とは違う。マイナス利回りは、金利がほぼゼロ、あるいはゼロの債券を、利回りがゼロ以下になるまで買い上げることで生じる。つまり、債券価格ではあり得ないほどの超高値、債券バブルの象徴的な事例なのだ。

・ECBがマイナス預金金利を検討

欧州中央銀行が中銀預金金利のマイナスへの引き下げを検討していると報じられた。マイナス金利の実施を決定する場合には、マイナス0.1%とすることが検討されている。

一方、同中銀のアスムセン専務理事は、ECBはユーロ圏全域で物価安定を確保するための政策手段を完備していると述べ、マイナス預金金利導入には慎重を期すと発言した。また、ドイツの銀行首脳らは、マイナス預金金利は実施されても効果がなく、危機の火種となる恐れもあると訴えた。

2012年には、欧米主要各国の短期国債利回りがマイナスとなったが、マイナス金利、マイナス利回りとは一体どういうものなのだろうか?

借入金に対する金利の支払いは、我々の日々の生活でも身近だ。住宅ローンや自動車ローン、消費者金融などからの借入金はもとより、クレジットカードでの買い物も、一括払いで残金を残さない限り、金利支払いが発生する。

借り手は一時的に資金を融通して貰う利便に対して、金利という対価を支払う。一方の貸し手は、自己の資金調達コストや貸し倒れリスクを鑑み、他の投資物件などと比較して適当と思われる金利を請求する。

政策金利は中銀による貸出金利だ。引き下げられると、市中銀行が実際に中銀から借入れなくても、銀行間貸出金利の標準が下がり、資金調達コストが下がることになる。このことで運用に対するハードルが下がり、貸出が伸び、景気が刺激されることになる。もっとも、貸し倒れリスクや、他の投資物件などとの比較がからんでくるので、景気刺激のプラス要因だとしておく。

今回ECBが検討しているのは、中銀預金金利のマイナスへの引き下げだ。つまり、市中銀行が準備金などとして中銀に預けている資金に、ECBは金利を支払わないどころか、徴収することを検討中だ。結果として考えられるのは、中銀への預金残高が必要最小限となることだ。市中銀行は自己の資金調達コストを上回り、かつ安全と目される運用先を、何とかして見つける必要がでてくる。

この場合は、ドイツの銀行首脳らが言うように、マイナス預金金利は実施されても全く効果がないとは言えないだろうが、無理な運用が促され、危機の火種となる恐れは高まることと思う。

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