日本株、前例なき3つのプラスアルファ上昇要因~始まった、長期上昇相場「第二の波」~

米国株、ドイツ株式が最高値の更新を続けている。日本株式も、昨年11月から始まった長期上昇相場の第二波に入った様相である。それはリーマン・ショック後の危機の時代を抜け、世界経済が米独日など先進国主導の新たな繁栄の時代に入っている可能性を示唆する。共通項はFRB、ECB、日銀の歩をそろえたQE(従来の常識を超える超金融緩和)であるが、その根底には新産業革命とグローバリゼーションによって引き起こされた生産性の上昇と顕著な企業収益の向上がある。米国株の長期停滞後の史上最高値更新は滅多に起きることではない。1954年、1982年のそれはその後の経済繁栄の先駆けであった。今回もそうなる可能性が十分に考えられる。(2013年3月6日付 ストラテジーブレティン94号「NYダウ工業株史上最高値更新の歴史的意義」を参照ください)

ここ半年、日本株式の立ち遅れが目立っていた。来年からのキャピタルゲイン増税(10%から20%へ)を前にした売却、5月高値の信用残の整理、ヘッジファンド決算前の利益確定売りなどの需給要因が原因とみられる。しかし実体においては、アベノノミクスによる好循環がファンダメンタルズと企業業績で始まりつつあり、一部にある改革への失望、消費税増税のマイナス効果は打ち消されるだろう。

日本株式は2012年11月後半から2013年5月までの8割上昇に続く、第二弾の上昇波に入ったとみるべきであろう。アベノミクスによる「超円高」「長期デフレ」からの脱却により、2014年には日経平均は2万円超に上昇し、さらにその先のインフレの定着と改革の進展により、2020年東京五輪の頃には4万円、史上最高値更新の展望が開けてくるだろう。

二つの理由がある。その第一、米独株式の史上最高値の更新は世界経済の新たな繁栄の織り込みを示唆していること(QEが推進力になる)、第二の理由は「日本株に存在する、前例のないプラスアルファ上昇要因」の顕在化により、日本株の著しい劣後が是正されるとみられること、である。

★図表1

1. 世界を繁栄に導く米、欧、日の新機軸の金融政策QE

「21世紀の産業革命」がもたらす世界繁栄
色眼鏡を外してみれば、今は歴史上でもまれな繁栄の時代と言える。グローバリゼーションとインターネット、さらにはクラウド・コンピューティングやスマートフォンなどによる「21世紀の産業革命」が起こり、企業の生産性向上やコスト削減が劇的に進展している。人々の生活スタイルも生活水準も大きく変化している。これが世界的な企業収益の顕著な向上をもたらし、株価上昇をもたらしている。つまり、現在の世界的な株価上昇は、バブルやマネーゲームではなく、極めて堅固な企業実態に根差していると言える。

企業収益の向上は生産性の上昇による労働投入の節約 ⇒ 企業の労働分配率の劇的な低下によってもたらされた。しかしそれは失業の増加をもたらすので、新たな需要 = 雇用創造が起きるまで経済はしばらくパッとしない状態である。他方で、生産性の上昇は資本投入の節約をも可能にした。つまり設備コストの劇的低下によって、資金余剰が空前の水準にまで高まり、それが歴史的長期金利の低下をもたらしている。このように見てくると、「生産性の上昇 = 労働力余剰 = 資本余剰」がリーマン・ショックの前も後も、2000年に入ってからの米国を支配している基本構造と考えられる。

QE= 株高は需要創造に必須
図表2に見るように、「21世紀の産業革命」により米国では情報産業と製造業で顕著な雇用減少が始まったにもかかわらず(また図表3に見るように資本の余剰が顕著になったにもかかわらず)、リーマン・ショック前まではこの余剰資本、余剰労働力を住宅部門が吸収し、その結果バブルが形成され、人余り、金余りは表面化しなかった。しかし住宅バブルの破綻により一時的に住宅に吸収されていた余剰労働力と余剰資本が吐き出され、戦後最大の不況が起きた、と考えられる。この表面化した余剰労働力と余剰資本(いずれも生産性上昇の成果)が放置されたままなら経済は崩壊する、それを需要創造(=新たな価値創造)で活用できれば経済は発展する。リーマン・ショック直後は、どのような政策が選択されるかによって歴史の方向が変わる、決定的瞬間であった。そして幸運にもバーナンキ議長率いる米国の政策においては、辛抱強く需要創造を喚起する方向が打ち出され、市場は急速に安定化したのである。QE=量的金融緩和とは、そのような政策体系の中核であった。

★図表2-3

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