大気汚染対策

大気汚染対策

 既に新しいニュースではありませんが、中国では大気汚染問題がかなり深刻です。実際、北京に出張に行くと、白いシャツの襟が一日で黒くなったり、晴れているのに200メートル先がよく見えなかったりと国民生活にも大きな影響が出ています。市内の空気が悪すぎるため、政府の重要人物の多くが北京郊外で暮らしているという話もあるそうです。スローダウンはあっても、やはり今後世界経済の中核となる経済大国ですので、とても心配です。

 こんな状況の中、もちろん中国政府もただ傍観しているわけではありません。中国環境保護省汚染対策局の幹部によると、今後5年間で1兆7000億元(約27兆2000億円)もの巨費を投じて、微小粒子状物質(PM2.5)などを原因とする大気汚染対策に取り組むとのことです。実は政府は昨年末、既に大気汚染対策として、2013年から2015年までの3年間で3500億元(約5兆6000億円)の予算を組む計画を発表していましたので、年平均で見ると約3倍も予算を増やしたことになります。

 また、李克強首相は今年6月に大気汚染対策の10項目を発表しました。今まで様々な社会的、経済的な課題に対して政府が手を打てば、比較的早い段階で効果が現れてきましたが、果たして環境問題はどうなるのでしょうか。

成長と環境のバランス

 環境汚染に対して、中国政府にそこまで本格的な対策を打たせた根底には、国民の不満があります。中国全土で抗議デモが多発しており、政府としては一歩間違えば大規模な民衆暴動につながりかねないとの危機感を持つようになりました。7月上旬には、広東省で核燃料工場の建設計画反対のデモが行われ、省当局はあっさりと計画を撤回しました。また、5月には雲南省でも中国の石油大手の中国石油天然ガス集団が昆明市郊外での石油化学工場の新設を計画していたところ、民衆の抗議デモが激化し、計画は中止に追い込まれた。

 中国の経済成長を支えている背景には、大量のエネルギー消費があります。中国のエネルギー事情を考えると、当面しばらくは、石炭による火力発電が主力となっています。しかし現在、中国国家改革発展委員会は、中国の主要工業エリアの石炭消費量の削減計画を検討しているようです。環境問題において、このような大幅かつ明確な数値目標は、中国にとっては初めてのことであり、経済成長の減速も懸念されています。この目標をどう乗り越えるのか、中国政府にとって、まさに大きな試練となっています。

(編集後記)中国国家観光局によると、今年上半期に中国を訪れた外国人観光客は前年同期比5%減となりました。特に北京では、故宮や万里の長城などの有名な観光スポットでも減少傾向がはっきりと現れており、今年上半期の外国人観光客は約190万人で、前年同期比15%の大幅減となりました。確かに空気が汚れている町で観光はしたくないでしょうね。

(告られタイ)

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