ヤマハ発動機(東証1部・7272)

マイクロ四輪車、三輪バイク…
モノづくり回帰で完全復活目指す

 今年に入り、円高修正により株価が上昇した代表的輸出企業の1社、ヤマハ発動機。昨年は低迷した業績も、主力のインドネシア二輪車市場がようやく回復しつつあり、インドでも全国規模の試乗会が話題を集めるなど、各所で明るい兆しが見え始めている。
 特筆すべきは、現在の同社収益の柱が、二輪車事業だけに偏っていないという点だ。例えば、13年12月期の同社営業利益目標500億円のうち半分近い230億円はマリン事業が担うが、主力の北米市場が想定以上に好調に推移。今や同社の稼ぎ頭にまで成長している。
 また、同じく北米市場向けのRV(レクリエーショナル・ビークル)分野も有望だ。もともとスポーツ用途で開発された製品だが、悪路の多いアメリカの地方で乗用車として愛用されるなど、潜在需要が花開いた。6月に発売された新商品「バイキング」は、すでに計画を大幅に上回るオーダーを受けており、同社では今後5年間、毎年新商品を投入していくという。
 新しい分野での需要創造と言えば、同社には電動アシスト自転車の実績がある。国内では「PAS」として知られるが、世界各地の国情や法制度に即してこの技術を応用し、現在ではSPV(スマート・パワー・ビークル)と総称。グローバル100万台供給体制を目標に展開している。

“新しい乗り物”に挑戦

 そして、先日開催された同社の事業説明会では、これら育ちつつあるカテゴリーに加え、さらに市場を創造する可能性を秘めた新たなカテゴリーへの挑戦が発表された。前輪が2つ付き、二輪車と比較してはるかに安定性が高い三輪バイクと、「二輪車と四輪車の中間に位置する新製品」(同社・柳弘之社長)というマイクロ四輪車だ。
 前二輪タイプの三輪バイクは日本メーカーとしては初参入で、14年の市場投入を目指す。また、小型四輪車は、社会の高齢化などを背景に四輪車メーカー各社が研究を進める分野。四輪車への挑戦は、同社にとってはエポックだ。
 近年、リーマン・ショック後の市況悪化により、同社では新製品開発を抑制してきた。それがここに来て、本来のモノづくり重視という方向性を明確に打ち出してきた。これは、コスト削減や生産体制最適化などのバックヤード整備を終え、世界的メーカーとして完全復活するためのスタートラインに改めて立つ段階を迎えたのだと捉えることができる。
 二輪車やマリン事業に加え、RV、SPV、そして三輪バイクやマイクロ四輪車などの“新しい乗り物”で、「ヤマハらしい個性的なモノづくり」(柳弘之社長)をいかに続け、新市場を開拓していくことができるか─。アベノミクスによる株価の見直しという第1章が終わり、中長期的視点で括目すべきなのはこの部分だろう。


日本で初めて製品化される三輪バイク

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