ユーロ圏統一経済政府

・仏大統領「ユーロ圏は2年以内に税制、財政の統一へ」

フランスのフランソワ・オランド大統領は17日、独自の財政政策と、統一した税制、大統領とを有するユーロ圏経済政府を、2年以内に設立することを呼び掛けた。
参照:France wants eurozone government, soon
参照:France’s Hollande Calls for ‘Euro Zone Government’

私は以前、「ユーロ周辺国と日本の選択肢」に、以下のように書いた。

「ユーロが今後も信頼される通貨として存続していくためには、手遅れにならない時期までに、1つの国家になることが必要だ。1つの国家となり、1つの政府、財政、軍隊、福利厚生、労働市場などを持つだけでなく、ユニバーサルな教育を通じて、言語や文化の統一や融合をはかることも重要だろう。

1つの国家になれば政策金利は同じでも、景気が落ち込んだ『地域』に対して、現状のような財政引締めでなく、財政出動を行うことができる。そしてユニバーサルな教育が、好むと好まざるとに関わらず、言語や文化の垣根を低くし、労働市場の流動化を促進させるだろう。」
参照:第14回:「第7項;広域通貨の可能性」

 ユーロはフランスの呼び掛けにドイツが応える形で通貨の統合に至った。統一の通貨を持つことは、欧州のように陸続きで国境を接し、自動車で走っているうちにいつの間にか他国に入り、そのまま通り過ぎて別の他国に入るような地域では、便利といえば便利には違いない。ところが、通貨には金利と、金融政策もセットでついてくる。
 自動車で1日のうちに簡単に通り過ぎるような3国でも、独自の産業と、独自の経済政策があれば、成長率やインフレ率が違ってくるのは自然だ。ところが、統一の金利と、同じ金融政策では、個々の地域の実情に即した政策どころか、サブプライム・ショック後に現実に起きたように、傷口に塩を塗るような政策となってしまう。具体的にはドイツに合わせた金融政策でドイツが立ち直る一方で、スペインやアイルランドが大きな被害を受けた。

・金融政策と財政政策は相互補完するべきだ

 1つの通貨、1つの金利、1つの金融政策で多くの地域をカバーしきれないのは、実は米国や、日本ですら起きている。広大な米国では、北東部、南部、西部、中部と、同じ国とは思えないくらい、成長率、インフレ率、失業率などに大きな差が生じている。それを補っているのが財政政策だ。
 日本の場合の、震災後の復興予算を考えれば分かりやすい。多くの無駄があったにせよ、被災地域に多くの予算が割り当てられたことは、復興の助けとなった。
 ユーロ圏の場合には全く逆の対応がなされている。自然災害や経済政策のミスを含めた特殊事情の如何に関わらず、税収が減り、財政が悪化した国々には、制裁的な緊縮財政が強いられる。日本の被災地域に公共投資の凍結、公務員削減、増税を強いるようなものだ。不謹慎な例えではなく、ユーロ圏では現実にそういった政策が行われている。その結果、スペインの若者の失業率は60%を超え、キプロスでは銀行預金が最大で半額以上没収された。

・2年後にユーロが正念場を迎える?

 1つの経済ブロックをつくり、通貨・金融政策を共有する「仲の良い」国々にしては、ユーロ圏諸国は転んだ国々に対しては冷たい。上記のフランスの呼び掛けは、フランス自身の尻に火がついて、やっとなされた発言だ。
 2年以内というのは、苦しんでいる国々には長過ぎるくらいの期間だ。フランスにとっても真綿で首を絞められるような2年間は長い。一方で、政治日程とすれば2年などあっという間に過ぎてしまう。リーダーであるドイツが同意するには考えられないような短い期間だ。
もしかすると、2年後にユーロは正念場を迎えるかもしれなくなってきた。
参照:ユーロ周辺国と日本の選択肢+ユーロの鍵はフランスが握る
参考電子書籍:金融予測 これからどうなる? 「ユーロと円」日本は円安誘導政策を急げ!(2012年6月刊:¥630)

・価格波動に応じた運用

 私は個人投資家の方々に、価格変動の本質をベースにした投資運用の理論、ツール、ノウハウを提供している。投資運用でしばしば見逃されているのが、株価やFXなどの価格が波動を描いて動くということだ。チャートは長期でも、中期や短期でも同じように波動を描いている。このことは、相場でのリスク・リターンを管理するには、長期運用でも、短期運用でも、価格波動に応じた形を取ることが重要だということを示唆している。
 チャートが示しているもの、あるいはテクニカル指標が提供しているものは、現時点での相場環境だ。当たり外れのある未来の予想ではない。相場で収益を上げようとするなら、自分の行動を今の相場環境に合わせることが肝要なのだ。つまり、それが価格波動に応じた運用となる。具体的には、谷越えを待って買い、山越えを待って売ることだ。先走ってはいけない。転換を待ってから動くのだ。
 そして、価格波動と出来高とを合わせて見ていると、しばしば転換点で出来高が急増することが分かる。このことは、出来高急増銘柄を探していれば、谷や山といった、転換点にある銘柄に出会うチャンスが増えることを意味している。

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