週間相場展望(2013.3.11~)~内外の景況感を見極める動き~

 先週(3月4日~3月8日)の国内株式市場は、世界的にも株高期待が高まった週であった。国内では為替市場における円高修正の動きに一服感が広がる中、米国では相次いで発表された各種経済指標において景況感の改善傾向が確認されたことでNYダウが過去最高値を更新。これを好感して、国内も金融緩和による株高期待が高まり、週後半には12,000円台を回復した後、週末には、リーマン破綻前の2008年9月10日の終値を上回るなど、国内でも株高が一気に加速した。イタリアや米国などの財政問題に対する懸念がそれほど高まらなかったことも株高を誘引する一因になったようだ。
 
 先週は、その前の週末に発表された中国の2月製造業PMI(購買担当者景気指数)が低下した他、ユーロ圏の1月雇用統計が過去最悪を更新したことで警戒感が広がったものの、米国では特段の手掛かり材料にはならず、むしろ2月のISM(供給管理協会)製造業景気指数が1年8ヶ月ぶりの高水準に上昇したことを好感、先週のNYダウは週初より続伸でスタートした。これを受けて国内も買い先行となるなど、順調な出足を見せた。ただ、4~5日にかけて国会で行われた次期日銀正副総裁候補の所信聴取で、いずれも金融緩和に前向きなコメントを表明したものの、これが材料出尽くしと受け止められ為替市場では円高修正の動きに一服感が見られるようになるなど、株高に水を差しかねないムードも広がった。
 
 しかしながら、その前の週より米国では経済指標に良好な結果が相次ぐなど、明るい兆しが表れていた中、先週も2月のISM非製造業景気指数が改善するなど、ここにきて景気の改善傾向を示す動きが高まってきた。このような環境下、米国では投資家心理が徐々に高まり株高が加速、そして5日にはNYダウは前日比125ドル超上昇し、2007年10月以来、約5年5ヶ月ぶりに過去最高値を更新した。
 
 米株高を受けて国内では、円相場がこう着状態に陥るにもかかわらず内需関連銘柄などに物色の矛先が向かったことで内需株主導の株高が再燃、そして7日には日経平均株価は寄り付きからいきなり12,000円台をクリアするなど台替わりを達成した。ただ、この株高は先週末の株価指数先物・オプションのメジャーSQ(特別清算指数)算出を控えて、権利行使価格を12,000円に引き上げたいといった向きの仕掛け的な売買によるところも多く、やや強引であった感も否めないというムードも感じられたようだ。しかしながら、最終的に週末には日経平均株価がリーマン破綻前の水準を約4年半ぶりに回復したことは評価されるべきであり、金融緩和期待やアベノミクス(安倍政権による経済政策)、そして海外投資家の積極的なスタンスが重なったことが株高を後押しする格好となったのであろう。
 
 なお、NYダウが最高値を更新した後の米国の経済指標としては、民間のADP(オートマチック・データ・プロセッシング)全米雇用レポートにおける民間就業者数は前月比19.8万人増と市場予想を上回った他、非農業部門雇用者数は前週比0.7万人減、そして世界中が注目する2月の雇用統計は失業率が7.7%、非農業部門雇用者数は前月比で23.6万人増と市場予想を大きく上回るなど、雇用情勢の改善傾向が裏付けられた。
 
 国内ファクターとしては、先週は現白川総裁最後の金融政策決定会合が開催された。結果的に、金融政策は据え置きということで事前予想通りとなったが、新体制に移行した次回会合に期待感を引き継がせる格好になった。
 
 なお、先週の外国為替相場に関しては、円は次期日銀正副総裁が提示され、その後国会で所信聴取が行われたことで材料出尽くし感が台頭、ドル円及びユーロ円とも大きなバイアスはかからず、比較的落ち着いた展開であった。円売りに対する新たな材料が見当たらなかったということも一因と思われる。一方、ユーロは7日にECB(欧州中央銀行)理事会が開催されたが、イベント前にはユーロ圏失業率が過去最悪を更新するなど域内の景況感が悪化したことで利下げなどの金融緩和策が打ち出されるのではないかといった思惑が浮上、ユーロは軟弱な展開を余儀なくされた。しかしながら、実際には理事会では金融政策は据え置きとなるなど、ややサプライズ的な結果となったことで、その後ユーロは持ち直す格好となった。なお、ドル円相場はチャート上、これまで1ドル=94円前後で頭打ちの状況になっていたが、先週末にその抵抗ラインをクリアしたことで、ドルはさらに上値を目指す可能性もあるように見受けられる。
 
 このように、先週はNYダウが過去最高値を更新した上、これに追随するように日経平均株価もリーマン・ショックという節目を越えたことで世界的にも楽観的な見方が広がったのではないだろうか。この結果、先週の日経平均株価は前週末に比べて677.24円(5.8%)高と4週連続で上昇した。週間の平均売買高は概算で同3.8%増の34億4,347万株、売買代金は同21.0%増の2兆4,253億円と大幅に拡大した。物色としては含み資産関連などデフレ脱却に関連する内需系銘柄が堅調であった。
 

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