週間相場展望(2013.02.12~)~内外の景気動向に注目する展開~

 先週(2月4日~2月8日)の国内株式市場は、為替相場の円安進行を好感する格好で買いが優勢となる場面が見られ、日経平均株価は週半ばには約4年4ヶ月ぶりの高値水準を回復するなど上値慕いの強まる展開であった。ただ、円相場が買い戻されると株価も軟化するという為替との連動性は強まっており、それに併せて投資家心理も前進と後退を繰り返す神経質な地合いを余儀なくされた週であったとも言いえよう。
 
 先週の国内マーケットのトピックとしては、6日(水)に日経平均株価が取引時間中に11,500円目前に迫った他、終値ベースでは2008年9月29日以来、約4年4ヶ月ぶりにリーマン・ショック後の高値を更新したということであろう。そして、この日の日経平均株価は416円高と、2011年3月16日以来の上げ幅を記録、過去の節目を突破し一部の記録を更新するという、かなり先行きに強気のスタンスが広がる展開となった。ただ、今年に入って300円前後上げた翌日は必ず反落するというジンクスを回避することはできなかったことは愛嬌であろう。
 
 先週も、基本的には円安への期待感が残るスタートとなったが、週前半に突如、日銀総裁が任期満了を待たずに辞任することを表明、これを受けて次期総裁の人選を巡って金融緩和の思惑が高まり円売りに拍車がかかったことが株高を後押しする一因となったようだ。先行きの円安及びそれに伴う株高を見越して株価指数先物などにまとまった買いが入るなど、先物が主導する形で株高が進行した格好だ。
 
 一方、今週は円安期待に加え、業績に対する株価の反応が際立った週であったともいえよう。先週は、三菱地所やJAL(日本航空)をはじめ、トヨタ、イビデン、ローム、三菱重工、ニコン、ソニー、富士重工、住友金属鉱山、旭ガラス、日産自動車など注目企業の決算が相次いで発表された。なかでも、トヨタは2013年3月期の利益見通しを上方修正した他、富士重工も営業利益が初の1,000億円台に乗せるなど、特に輸出関連の中でも自動車業界の好調さが目立ち、株価も底上げの様相が強まった。ただ、ロームやニコンなどは冴えない決算になり、輸出企業の間でも業種でバラツキがでるなど、昨秋以降の円安進行の収益に対する効果もまちまちであった。しかしながら、トヨタが収益の前提となる為替相場の見通しを円安方向にシフトしたことで、来期以降のさらなる業績回復に対する期待感が浮上、先行きに明るさが広がったことは好感されるところであろう。
 
 なお、国内の景気に関しては底打ちの兆しも見え始めたようだ。先週発表された12月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」は前月比2.8%増と市場予想を上回るとともに3ヶ月連続で改善した。さらに、10~12月期は前期比で2.0%増と3四半期ぶりの増加となるなど、民間設備投資に力強い動きが示された。さらに、三鬼商事が発表した1月のオフィスビル市況において東京都心5区空室率が3ヶ月連続で低下となり、2010年1月以来、3年ぶりの低水準になるなど、不動産市況にも底堅さが表れた。
 
 国内マーケットに影響を及ぼす海外の動向としては、欧州に対するマクロ面での警戒感が後退しつつあることは見逃せないファクターである。その前の州に発表されたユーロ圏消費者信頼感指数や景況感が改善したことに続いて、先週発表されたユーロ圏1月の総合PMI(購買担当者景気指数)改定値が市場予想を上回ったことで域内景気に対する楽観的見方が浮上、このことがユーロ高・円安を誘発し、国内株高につながったことは事実であろう。しかしながら、週初にはスペインの政局不安が伝えられるなど、債務問題に対する懸念が再燃しかねない状況に陥ったことは今後の不安材料として気になるところではあろう。
 
 週後半に開催されたECB(欧州中央銀行)理事会では政策金利は据え置かれたものの、ドラギ総裁が2013年のユーロ圏経済に対して下振れ懸念を示唆。暗に為替相場がカギを握るなどと、足元の急速なユーロ高(円安)をけん制するかのような発言を行ったことで週末に向けて円相場が切り返すなど、これまでの円安のトレンドが転換しかねない動きも散見された。
 
 米国では、先週は経済指標の発表は少なかったものの、12月の米製造業受注は1.8%増と良好な結果になった一方、1月のISM(サプライマネジメント協会)非製造業景気指数は55.2と2ヶ月ぶりに低下した。ただ、その構成項目を見ると、雇用関連指数が大きく伸びており、先の雇用統計における非農業部門雇用者数の拡大と併せ、雇用情勢が改善の方向に向っているといった見方が増えたことは前向きに捉えて差し支えないであろう。
 
 このような内外の環境下、先週の日経平均株価は前週末に比べて38.18(円0.3%)安と13週ぶりに下落した。週間の平均売買高は概算で同35.8%増の46億4,888万株、売買代金は同24.7%増の2兆6,361億円といずれも高水準を維持した。
 

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