来年の前半の株価は高い

 先週の予測では、19~20日の日銀の金融政策の結果次第で利益確定売りもとしました。前週末の14日(金)は、12月SQ値の9720円を上回る9737円で引けましたが、ここまで13日間で12%の上昇となり、騰落レシオも130%を超えてきているため、ふつうは利益確定売りとなってもおかしくないところでした。しかし、今回は安倍自民党総裁の積極的な金融緩和発言が繰り返されており、19~20日の日銀の金融政策決定会合への期待から上昇が続いて9900円水準までは期待できるとしました。
 結局、16日(日)の衆議院選挙の結果、自民党の圧勝で政策期待が高まり、17日(月)は△91の9828円、18日(火)は△94の9923円と9900円台のせとなりました。19日(水)は、前日のアメリカ株式が全面高となってドルが買われ84円台の円安進行となって、△237の10160円と今年最大の上げ幅を記録し、3月28日以来の高値となりました。騰落レシオが160%超えという極端な買われ過ぎ、出来高・売買代金ともに2011年3月以来の高水準を考えると行き過ぎている状況といえました。20日(木)に日銀は金融政策決定会合で資産買い入れ水準を10兆円増加しましたが、結局織り込み済みで材料出尽くしとなり、▼121の10039円、週末の21日(金)は連休前のポジション調整もあって、▼99の9940円とやや調整色を強める動きとなりました。

 今週は、1万円を挟んだもみあいが想定されます。上値は3月27日の10255円を試すことになりますが、この場合は26日(水)に始まる特別国会で安倍総裁が次期首相に指名され、組閣された内閣への期待から追加の金融緩和に加え補正予算案への期待が相場を後押しする場合でしょう。下値は10日移動平均線のある9800円水準ですが、この場合はアメリカの「財政の崖」問題で与野党の協議がぎりぎりまで進まず、警戒感からアメリカ株式が大幅下落となり、リスク回避の円買いとなる時といえます。本日は、一段の円安を受けて△152の10092円で寄り付き10119円まで上昇するものの、外国人がクリスマス休暇で参加者少なく、円安が一服すると上げ幅を縮小して△140の10080円で引けました。

 年明けは1月4日(金)が大発会となりますが、アメリカの「財政の崖」の行方や各種経済指標の結果を受けた海外株式を見極めてからのスタートとなります。この日は12月雇用統計の発表もあり、動きにくい面があるでしょう。本格スタートは1月7日(月)からとなりますが、1月15日には「緊急経済対策」を閣議決定し、次期通常国会では冒頭に12年度補正案(10兆円規模)を提出する方針を決めているため、相場の下支えとなります。又、1月の金融政策決定会合での「インフレターゲット2%」の導入の思惑も相場を下支えすることになります。

<2013年前半は上昇シナリオとなる確率が高い>
 衆議院選では自民党が圧倒的勝利となったものの、参議院では野党が過半数というネジレ国会ではスムーズな運営が期待できないので、来年7月の参議院に向けての過半数獲得のために経済回復のための政策を次々と打って国民の支持を得ようとしてきます。このような政策期待が相場を下支えすることになりますので、為替の円高是正がうまく進めば、2013年前半は上昇相場が期待できることになります。

 日経平均はチャートからみると、2010年4月5日の11408円からの下降トレンドを上に抜いていますので、今年の3月27日の10255円を突破すると2011年2月17日の10891円を試すことになります。ここを抜けると次に11408円がターゲットとして視野に入ってきます。

 問題は、日本株式が上昇する場合は、外国人の買いがどこまで続くのかということになりますが、12月20日(木)発表の時点では、12月第2週(10~14日)は外国人の買い越しは4628億円となり、日経平均が3月にピークをつけた時の買い越し額を大きく上回る今年最高額となって、5週連続の買い越しとなっています。21日(金)はトヨタが2年11ヶ月ぶりの高値(3965円)をつけましたが、この高値水準で買うということは下落のリスクも高いわけですから、それを踏まえてもさらに高くなると外国人投資家は現時点ではみていることになります。

 現状は自民党の安倍政権による政策期待から円安基調と大型の公共投資がみこまれ、欧州の財務問題も一服し、アメリカも「財政の崖」問題が回避できれば、経済回復の流れが期待できるところですので、下げる理由がみつからないというところです。そのため株式市場は、ほとんどの人が上に向かうという総強気になっていますが、中期的(半年~1年)にそうなるとしても、相場は上下動を繰り返して上昇することになります。その過程で総強気の時に突然下落するということも起こるのが過去の経験則ですので、現在の相場は注意する必要があります。敢えて買うなら、出遅れを狙えば相場が下落に転じても多少の損で済みますので、高値で上昇中の銘柄は避けた方がよいでしょう。
 来年の7月の参議院選挙までは期待できますが、安倍自民党総裁のリップサービスに終わり発言したものが実行できないという現実が出てくると、失望売りに転換することになります。後半も上昇が続くためには、安倍政権が前半にどれだけ発言したものが実行できているかにかかります。日本の将来につながる対策が打てれば日本株式の本格上昇が続くことになります。

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