週間相場展望(2012.12.17~)~日銀の金融政策を見極める展開~

 先週(12月10日~12月14日)の国内株式市場は、欧州債務問題を巡る警戒感が一服した他、米国の「財政の崖」問題が一進一退で進展しない中、米国の金融緩和が決定したこと、および我が国でも衆院選後の日銀による追加金融緩和観測が高まったこと、さらには米独の景況感の改善などを受けて円相場が一段と軟化。これを好感して日経平均株価はジリ高基調を辿り、約8ヶ月ぶりの戻り高値を回復するなど、週を通して株高トレンドが継続した。また、週末の株価指数先物・オプションのSQ(特別清算指数)算出を控えて、権利行使価格を意識した売買なども相場を下支えすることとなった。
 
 先週は、その前の週末に発表された米11月の雇用統計が改善、NYダウが上伸した流れを引き継ぐ格好で買い先行でスタートした。しかしながら、国内では積極的な手掛かり材料に欠ける上、株式相場を下支えしてきた円相場にこう着感が強まったこと、米国の財政問題に進展が見られないこと、さらには日米で重要なイベントが控えていること、及び週末の株価指数先物・オプションのSQを控えて序盤は様子見ムードが台頭、小動きの展開となった。
 
 その後、米国ではFRB(連邦準備制度理事会)がFOMC(連邦公開市場委員会)において追加の金融緩和策を決定すると、今週の日銀金融政策決定会合でも緩和策が打ち出されるのではないかといった観測が浮上。さらに、米国の金融緩和にも関わらず円相場はこれまでの金融緩和局面における反応とは逆に円売り方向にシフト、意外感が広がったことで投資家の円売りが加速した。円相場は、対ドルで約9ヶ月ぶり、対ユーロで同8ヶ月ぶりの安値水準まで売られた。為替市場における円売りの流れが強まったことを受けて国内株式市場も上値を追う動きが表面化、日経平均株価は同8ヶ月ぶりの高値水準まで買い進まれた。
 
 このように、国内では円売りの進行が株高を演出する格好となったが、米国では注目の「財政の崖」問題を巡る議会とオバマ大統領の協議は目立った進展が見られず、要人発言が伝えられる度に楽観と悲観を繰り返すという、これまでと同じような展開となった。ただ、NY市場は先週の序盤までは比較的確りした展開となったが、金融緩和が決定すると材料出尽くし感が台頭し、やれやれの売りに押される場面も見られた。
 
 一方、米国の経済指標では10月の卸売売上高・在庫が発表されたが、在庫が前月比0.6%増と市場予想を上回る結果となった。企業が活発に在庫を積み増しているといった見方が広がったことで米国の景況感は改善の方向に向かっているとの期待感が浮上、株式相場を後押しする一因となった。その後発表された指標では、12月8日現在の週間の新規失業保険申請件数は前週比2.9万件減、11月の小売売上高は前月比0.3%増といずれも良好な結果が示された。
 
 欧州では、債務問題を巡る警戒感はやや後退したように見受けられた。このような中、ドイツ12月のZEW景況感指数が6.9と前回の▲15.7から大幅に改善、市場予想を上回るとともに、7ヶ月ぶりに景況感の分岐点であるプラスに浮上した。
 
 中国では、その前の週末に発表された11月の鉱工業生産、小売売上高、非農村地域固定資産投資などは軒並み前年を上回るなど、景気の底入れ感が広がっており、これが前週初の欧米株高を支援した。しかしながら、先週発表された11月の貿易収支は196億ドルの黒字と、4ヶ月ぶりに増加幅が減少した。輸出の伸びが急減速した上、輸入が横ばいとなったことが背景であるが、これにより中国経済への不透明感が指摘され、良好な指標の効果を打ち消す格好となった。
 
 為替相場に関しては、上に見たように、週の序盤は方向感に乏しい一進一退の展開を余儀なくされたものの、週半ば以降は米国の金融緩和が決定したこと、及び翌週の日銀金融政策決定会合で金融緩和策が打ち出されるのではないかといったことを手掛かりに円売りが加速、円安へのトレンドが明確になった。
 

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