週間相場展望(2012.12.10~)~続々と発表される日米中の指標に注目~

 先週(12月3日~12月7日)の国内株式市場は、米国の「財政の崖」問題を巡る動きに一喜一憂させられる中、欧州債務問題に対する懸念はやや一服した他、外国為替市場における円相場は引き続き弱含みで推移した。衆院選後の金融緩和期待も根強く、買いが優勢となる地合いであったが、野田首相の衆院解散発言後の株高でテクニカル的な高値警戒感が急速に台頭したことで積極的に上値を追う動きは限定的となった。ただ、先高期待に加え、思惑的な売買が交錯したことで日経平均株価は約7ヶ月ぶりの高値水準を回復するなど、緩やかな動きの中にあって比較的しっかりした展開が続いた。
 
 先週は、その前の週のNYダウのじれったい動きに影響される格好で週初より小動きの展開でスタートした。米国の「財政の崖」問題の打開策を巡る与野党の協議に進展が見られないため投資家の不信感が増幅、しかも日々、要人発言などに振り回される状況ということもあり、米国でも一時、様子を見たいといったムードが広がったように見受けられた。しかも、米国の財政問題を巡る楽観と悲観が繰り返されたことで為替市場も方向感に乏しい動きとなり、特に円相場は円売りと円買い戻しが交錯するなど、一進一退の様相が強まった。
 
 このような状況下、国内マーケットはNY株式相場の動向や円相場に左右される神経質な地合いを余儀なくされた。ただ、衆院選後の新政権による大胆な金融緩和に加え、景気の減速を受けた追加的な経済対策などへの期待感は根強く、しかも将来的な株高観測も強まったことで大きな売り圧力も感じられなかった。また、下げた局面では断続的に押し目買いが入ったことで、外部環境に左右されやすかったとは言うものの、比較的底堅い展開をみせた。
 
 日経平均株価は、週後半に終値ベースで9,500円を上回り、4月26日以来、約7ヶ月半ぶりの高値を回復した。ただ、テクニカル的には東証一部の騰落レシオが約3ヶ月ぶりに80%を超えた他、日経平均株価のRSI(相対力指数)は一時86%に達するなど、高値警戒感も急速に広がった。ただ、マーケットには衆院選後に大規模な金融緩和が実施されるとの思惑の加え、景気の減速に配慮して新たな景気刺激策が打ち出されるのではないかといった期待感が根強く、緩やかながら買いの勢いは持続する格好となった。
 
 一方、米国では引き続き「財政の崖」を巡る与野党の攻防が続いており、妥協点が見えない状況にある模様。ただ、週後半にはオバマ大統領が1週間以内に協議がまとまりそうだとの見解を示したことで過度の不安心理は後退することになった。なお、先週発表された米国の経済指標であるが、11月のISM(サプライマネジメント協会)製造業景気指数は49.5と3ヶ月ぶりに悪化するとともに、景況感の分岐点となる50を3ヶ月ぶりに下回った。一方、11月の新車販売台数は15.0%増と好調が確認された。さらに、ISM非製造業景気指数は54.7と2ヶ月ぶりに改善した他、10月の製造業受注指数は市場予想に反して+0.8%、そして11月の失業率が前月比で0.2%低下の7.7%となるなど、底堅さを維持している。これらを見る限り、米国の経済指標は一進一退であり、明確な景気回復の兆しは見えていないようにも思われる。
 
 欧州に関しては、ギリシャが民間投資家の保有する国債の買い入れ策を発表した他、スペインがユーロ圏に対して、自国の銀行部門に対する金融支援を正式に申請するなど、情勢が好転した。ギリシャの行動に対しては、国債買入れがIMFの支援の前提条件でもあったため、資金繰りへの懸念が後退した他、スペインに関しては金融システムの健全化につながるため、減速感を強める景気に前向きな効果を及ぼすのではないかといった期待感が浮上した。いずれも、世界の金融市場にとってはポジティブといえるであろう。
 
 為替相場に関しては、それまでの一本調子の円安は見られなかったものの、先行きの金融緩和期待が高まっているため、総じて円は弱含み傾向を辿った。特に、欧州債務問題に対する警戒感が後退したことは大きなインパクトであり、円は対ユーロで1ユーロ=107円台後半と、4月5日以来となる1ユーロ=108円に接近するなど円売りの流れが顕著になった。一方、ドルはまちまちの経済指標に加え、「財政の崖」を巡る不透明感から対円では膠着状態を強めた。
 

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