ミャンマー 労働力資源を考える

ミャンマーが世界の脚光を浴びているのは、「安価で良質な労働力」が豊富にあり、アジア最後のビジネス・フロンティアと見られていることが一つの理由であろう。この豊富な労働力資源を目指して、海外からの直接投資が増えそうだ。
 本稿では、ミャンマーの労働市場を、労働力の量、質、価格について数量的に把握しておきたい。その上で、経済発展の可能性、人口ボーナス論の限界などに言及したい。

1、労働力の供給量

 ミャンマーは人口6,000万余の比較的大きな国である。近代的産業が成立しうる人口規模だ。面積は68万km2で、日本の1.8倍である。当面の競争相手、大メコン圏(GMS)諸国と比較すると、経済発展で先行するタイ、ベトナムと大差ない。カンボジア、ラオスよりかなり大きい。
  (注)ミャンマーの人口統計は調査機関によって異なる。2011年の人口は、国連経済社会局人口部によると4,834万人、アジア開発銀行によると6,062万人、IMF(World Economic Outlook Database)によると6,242万人である。ミャンマー中央統計局によると○○万人である。

表1 各国の人口比較(2011年、万人)

 ただし、注目しておきたいのは、出生率が急速に低下してきている点である。1母親当たりの子供数を示す合計特殊出生率は、1960年代6.10から、70年代に低下に転じ、2005~10年は2.08と先進国並みに低い(米国2.07)。ASEAN最貧の発展途上国であるのに、何故かくも出生率が低いのか(まだ不勉強で理由不明。貧困の故であろうか/特に地方)。国連推計では30年後の2030~35年は1.64となり、先進国より低い(一人っ子政策の中国1.63)。こうした点も踏まえて、ミャンマーの労働力資源を展望したい。

表2 合計特殊出生率の推移

◇労働力人口の推計 ‐2020年代、タイを上回るか‐
 労働力の供給量は、生産年齢人口(15~64歳)から学生、家事従業者、病弱者などを差し引けば得られが、人口動態が基本要因であろう。ミャンマーは現在、少産少死社会に移行しており、生産年齢人口が増加する局面にある(表3参照)。すでに日本は1995年をピークに減少局面にあるのと対照的である。そのため、生産年齢人口は年率1.4%の増加である(2000~2010年。日本は年率マイナス0.5%)。国連の人口推計によると、2010~20年は年率1%の増加である(日本は-0.9%)。

 この労働力増勢は2030年代後半まで続く。ミャンマーの生産年齢人口のピークは2030年代後半である(2035年の生産年齢人口比率は70%)。その後、緩やかに減少していく。

表3 生産年齢人口(15~64歳)の推移(単位:万人)

表4 ミャンマーの生産年齢人口比率の長期推移(単位:%)

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