中国の税制改革

中国の改革

 最近、ニュースにもなっている通り、中国でも指導者の変更が予定されています。9人の共産党中央政治局常務委員のメンバーの総入れ替えが、今年の11月に行われる予定です。中国の経済がスローダウンするといわれている中で、今後約8年間の指導者がどのような対策を取るのかが世界中から注目されています。
 指導者の入れ替えに伴って、何かしらの改革が行われるのはどこの国でも同じでありますが、中国の場合ももちろん予定されており、すでに一部は公表されています。現在公表されている改革には、「天然ガスの価格市場化改革」、「収入分配改革(所得税改革)」などがありますが、中でも最も産業にインパクトを与える改革は「営業税改征増値税(法人税改革)」と言われています。この法人税改革は、今年2012年の1月から上海で鉄道部門、サービス業など一部業界で試験的に開始され、次世代指導者の習近平の元で、全国各業種に拡大される見込みとなっています。

法人税改革

 「営業税改征増値税」は文字通り、今まで企業から営業税として税金を徴収していましたが、それを増値税に変えるという改革です。
 営業税はおおよそ日本の法人税等にあたるもので、最終利益から徴収する税になります。一方、増値税は、売上高に応じて一定税率を徴収する税になります。
 中国の増値税の税率は17%、13%、11%、6%、3%など複数の段階があり、政策の傾斜に基づき、業種や会社規模によって分けられています。例えば、不動産賃貸業は17%と高い一方、交通運輸業や建築業は11%、サービス業は6%と低くなっています。また、小型企業は3%と優遇されています。

法人税改革の狙い

 今回の法人税改革には、様々な狙いがあると言われています。
 増値税は利益ではなく売上に対して課税しているため、利益率が高い、つまり付加価値が高い商品であればあるほど、一般的に実質の税率が低くなる傾向があります。利益率の低い企業であれば、逆に実質税率が高くなることもあります。したがって、増値税にすることで、産業構造の高付加価値化を促進する狙いが込められています。
 さらに、税率が業種によって異なることから、製造業中心の産業構造をサービス業へシフトさせようともしています。これは、輸出中心の産業構造から内需中心の産業構造へ転換させるようとしている政府の方針と一致しています。
 以上は政府が公表している理由で、実は、もう一つのあまり表に立って言えない理由もあります。企業の利益は調整できる余地が多く、今までは税金をうまく抑えている企業も多数あるようです。そこで、調整のしにくい売上に課税することで、税率を少し下げながらも、今まで課税できていなかった企業からも税を徴収することで、全体としては税収を増やすとともに、税に対する不平等感を緩和させる狙いもあるといわれています。
 いずれにせよ、今回の税制改革で、中国の産業構造は徐々に変化していくと思われ、これからも新しい投資機会が生まれてくるだろうと考えられます。

(GDP48)

このページのコンテンツは、スパークス・アセット・マネジメント㈱の協力により、転載いたしております。
ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> 外為・海外市場・先物> 中国の税制改革