週間相場展望(2012.9.24~)~米国景気指標に注目が集まる~

 先週(9月18日~9月21日)の国内株式市場では、週初は日中情勢の悪化や、それに伴うリスク回避の円買いなどもあり小安くスタートした。その後、日銀が金融政策決定会合において追加金融緩和を決めたことで市場心理が急速に好転、日経平均株価は約4ヶ月半ぶりの高値まで上昇するなど、相場の流れが大きく転換したように見受けられた。しかしながら、金融緩和の翌日には再度、悪材料が噴出し下げ相場を余儀なくされるなど、先週は内外の材料に反応する中、ボラティリティの激しい展開となった。先進国の金融緩和で株高への期待感が高まったものの、その後は材料出尽くし感から方向性が見えづらくなったことは気になるところである。
 
 まず、先週はその前の週から継続している日中の領土問題が過熱、日中情勢が一層緊迫化したことで週初より警戒感が台頭、リスク回避の円買いを巻き込んだことで市場心理が悪化した。しかしながら、この日から翌日にかけて開催される日銀金融政策決定会合において追加金融緩和が打ち出されるのではないかといった期待感も根強く、3連休明けの初日は小幅安となった。そして、翌日には日銀が資産買入基金の増額など、追加金融緩和を決めたことで市場心理が急速に好転、為替相場において円売りが加速したことに追随する格好で日経平均株価にも買いが入り、8月20日の直近高値をクリアするとともに、5月2日以来、約4ヶ月半ぶりの高値水準を回復した。しかも、売買のボリュームを見ると、売買高はSQ(特別清算指数)算出日を除くと6月6日以来、3ヵ月半ぶり、売買代金も4月27日以来、約5ヶ月ぶりの規模にまで膨らむなど、市場参加者の厚みが感じられるようになってきた。しかしながら、金融緩和を決めた翌日には一転して相場は軟化した。海外市場において、日銀の金融緩和は効果が薄いといった見方が広がり、円が買い戻された他、この日(20日)HSBCが発表した中国9月の製造業PMI(購買担当者景気指数)が47.8と、前月の47.6からわずか0.2ポイントの改善に留まるなど、中国国内の景気の現状が厳しいことが確認され、我が国マーケットにも悪影響を及ぼすこととなった。これを受けて、円は対ユーロでも一時、急伸した。
 
 このように、国内では金融緩和の決定にも関わらずその効果が限定的との見方が広がった他、中国景気指標の悪化など、外部環境の変化を受けて強地合いのトレンドが収束しかねない状況に陥った。
 
 一方、海外では米国において経済指標に注目が集まった。先週発表された米経済指標では、まず9月のNY連銀製造業景気指数は▲10.41と2ヶ月連続で低下(悪化)、特に新規受注は▲14.03と大幅に低下するなど、同連銀管轄地区の製造業の環境は厳しさを増していることが確認された。一方、NAHB(全米住宅建設業協会)が発表した9月の住宅市場指数は40と、5ヶ月連続で上昇(改善)するとともに、6年3ヶ月ぶりの高水準に到達した。しかも、指数を構成する6ヶ月先販売見通し指数は51と、5年半ぶりに景況感の分岐点である50を上回るなど、良好な結果が示された。さらに、19日に発表された8月の中古住宅販売件数は年率換算で482万戸、前月比で7.8%もの高い伸び率になった他、同月の住宅着工件数は前月比2.3%増の75万戸と堅調であった。住宅市場に関しては徐々に回復の兆しが強まっているように見受けられる。さらに、20日に発表された指標では、フィラデルフィア連銀製造業景気指数数はマイナスながらやや改善した一方、カンファレンスボード景気先行指数、及び北米半導体製造装置は悪化するなど、まだら模様の様相が強まった。
 
 なお、欧州に関しては、その前の週にECB(欧州中央銀行)が重債務国の国債を無制限に買い入れることを表明した他、ドイツの憲法裁判所がESM( 欧州安定メカニズム)に合憲の判断を下したことで債務問題打開に向けた安心感が引き続きマーケットを支配することとなった。イタリアの2012年のGDP(国内総生産)が下方修正されそうだといったことに加え、スペインが支援機関に金融支援を要請するのかどうかといった不透明感が広がったものの、特段の悪材料は見当たらなかった。
 
 なお、中国に関してはHSBCが発表した9月の製造業PMI(購買担当者景気指数)が47.8と前月に比べて0.2ポイントの改善にとどまるなど、依然として厳しい環境にあることが示されたことで上海株式市場が年初来安値を更新した。日中情勢の緊迫化と併せ、中国経済の先行き不透明感が広がったことは懸念すべき事態であろう。
 
 為替相場に関しては、日銀による金融緩和で円は一時的に弱含む場面が見られたものの、日銀の政策はインパクトに乏しいとの見方が広がった他、HSBC中国9月の製造業PMIが芳しくなかったことで週後半にかけてリスク回避の円買い戻しが活発化するなど、金融緩和の効果を相殺するようなうごきとなった。
 
 この結果、先週の日経平均株価はその前の週に比べて49.39円(0.5%)安と3週ぶりに反落した。週間の平均売買高は同14.0%増の18億4,538万株、平均売買代金は同26.8%増の1兆2,265億円であった。
 

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