週間相場展望(2012.9.3~)~為替相場の動向に注目する週となりそうだ~

 先週(8月27日~8月31日)の国内株式市場では、8月最終週ということで投資家の市場への回帰が期待されたものの、欧米の注目イベントを控えて投資家心理はさらに後退、中国の景気後退感の高まりなどもあり売買のボリュームが盛り上がらない中、一進一退の展開となった。また、日経平均株価は常時、5日移動平均線を上値抵抗ラインとして相場の頭を抑える格好になるなど、ジリジリと下値を切り下げるトレンドが継続した。
 
 先週は、国内では特段相場を左右しそうな経済指標及びイベントが見当たらない中、マーケットの関心は欧米のイベントに集中する格好になったように見受けられる。週初より日経平均株価は変動の少ない動きとなったが、これは週半ばに予定されているドイツとイタリアの首脳会談や、週末に予定されている米FRB(連邦準備制度理事会)議長の講演を控えて様子見気分が強まったためと推察される。特に、後者は今後の米国の金融政策に関する方針が示唆されるとの期待感から世界中の関心が集まっていたこともあり、先週は国内のみならず、世界の金融市場もその動向を見極めたいといったムードが広がった。
 
 一方、米国の金融政策の方向性を占う基礎となる米国の景気に関しては、先週発表された経済指標を見ると、8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は悪化したものの、6月のS&Pケース・シラー住宅価格指数、7月のNAR中古住宅販売仮契約指数などは引き続き改善傾向を示した他、4~6月期GDP(国内総生産)改定値も速報値から上方修正されるなど、実態経済は好転の兆しを強めているように見受けられる(ダラス及びリッチモンドの各連銀製造業景気指数も改善した)。7月の個人消費支出も5ヶ月ぶりの高い伸び率になるなど、良好な結果が相次いでいる。
 
 このような米国の経済指標から判断する限り、追加金融緩和は遠退いているようにも思われるが、一方では欧州や中国の景気に下押し圧力が高まっていることは気掛かりであり、世界景気の底割れを回避する意味からも米国は追加金融緩和に踏み切るのではないかといった期待感は根強く残った。
 
 特に、欧州では先週、スペインにおいて有力州政府が中央政府に金融支援を行ったと報じられるなど、依然として同国の金融情勢は不穏な情勢に置かれていることが明らかになった。この問題が、引き続き欧州債務問題のカギを握りそうなため、ECB(欧州中央銀行)はその対応に追われており、追加支援策を含め、米国による側面支援的な金融緩和観測が待たれるのであろう。
 
 このような海外情勢を意識して、先週の国内マーケットは日々強弱感が対立、連日のように上昇と下落を繰り返す“ミニ鯨幕相場”が表面化した。外部環境を睨みながらの展開ということで、先週の物色動向は輸出関連や景気敏感株などが終始軟調に推移した一方、外部環境に左右されにくく、業績面で安心感のある内需ディフェンシブ系が選別物色される傾向が強まった。また、先週はM&A(合併・買収)の話題が浮上、新たなテーマとしての期待感が高まったが、地合いの悪化に押され、短命に終わることになった。
 
 為替相場に関しては、先週はドル、ユーロともにしっかりした一方、円がやや下値圏で推移した。ドルは、金融緩和期待や経済指標の良好な結果などが買い手掛かり材料になった他、ユーロは欧州債務問題に対するECBの新たな取りまとめ策などへの期待感が下支え要因になったようだ。このため、手掛かり材料に乏しい円は海外の動向に左右されやすい地合いとなり、ボラティリティの小さい動きを余儀なくされた。ただ、全体的には週末の米FRB議長の講演内容を見極めたいとして、活発な売買は手控えられたようであり、方向性に乏しいという印象は否めなかった。
 
 この結果、先週の日経平均株価はその前の週に比べて230.85円(2.5%)安と2週連続で下落した。週間の平均売買高は同11.0%増の14億1,224万株、平均売買代金は同8.9%増の8,242億円であった。
 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> 市場解説・相場展望> 週間相場展望(2012.9.3~)~為替相場の動向に注目する週となりそうだ~