立花エレテック 渡邊武雄代表取締役社長 インタビュー

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技術商社としてアジアの中で生きていく

立花エレテック
代表取締役社長
渡邊武雄(わたなべ・たけお)

1945年生まれ。68年立花商会(現・立花エレテック)入社。93年、海外本部長、96年取締役海外本部長を経て、2000年6月より代表取締役社長。2006年から代表取締役社長 社長執行役員となり、現在に至る。
 

1921年の創業以来、着実に実績を積み上げ、現在では「産業用電気機器の立花」として確固たる地位を築いている立花エレテック。渡邊武雄社長に同社の今後の方向性について伺った。

──まず、御社の事業についてご説明ください

 当社は電機・電子の部品、システムを販売する技術商社です。単なる商社ではなく「技術商社」だからこそ可能になる、さまざまな提案ができ、人の力を活かすこともできます。そして見えてくる未来もあるのです。

 当社が、他の企業に先駆けて「技術商社」を志向し、機器販売にとどまらず電気機器のハードとソフトのエンジニアリングに着手したのは1970年半ばのことでした。

 その後、仕入先のメーカーさんとの共同開発を積極的に推進し、お客様に対するアプリケーション・エンジニアリング・システムを強化。FAシステム、半導体デバイス、情報通信、施設の4事業を軸にして高度化・多様化するニーズに応える技術商社として発展してきました。

 従来、多くのビジネス分野で行われてきたことは、部門主義といいますか、商品優先といいますか、単一的な提案が多かったように思われます。その点、当社はFAの分野にしても半導体の分野にしても、トータルコーディネートを目指して、お客様の本当のニーズに応えることができる体制と人材を擁しています。

 言い換えれば、商品対応型組織ではなく顧客対応型組織で付加価値をつけた商社機能を持っているということになるでしょうか。

 当社の従業員の約4分の1を占める200名余の技術者は、お客様の問題解決や要求を実現するためのコンサルティング、ハード・ソフトウェアの設計・製作を含むソリューションの提案などの事業を推進しています。またメーカーさんとともに新技術・新製品も積極的に開発しています。

 特にFA関連では電気機器やPLC、インバータ、サーボなどのFA機器を総合的に用いて、食品、半導体、液晶製造装置などの生産ラインの自動化・合理化システムを設計・構築しています。また、半導体デバイス関連では、半導体と電子デバイスの供給から、家電製品などのマイコンやASIC、さらに周辺LSIの設計開発を展開しています。

 こういった努力を背景として、お客様からは当社のトータルコーディネート力が認められていることも多く、場合によって「指名買い」というようなこともよく起こります。大変ありがたいことです。当社の「案件を拾い取る力」は相当なものだと考えていますし、今はそういう形のサイクルがうまく作動していると思います。

 実は商社の技術者は顧客に非常に近い場所にいます。日本の生産技術を支えてきたのは、革新的な技術よりも、組み合わせの技術だと言われています。当社の技術陣も、そのような日本の基礎力を支えてきたのではないかと自負しています。また技術商社としての供給責任も充分に担っていると考えています。

──アジアを中心とした海外事業にも積極的ですね

 電機・電子系商社として1982年にいち早く海外に進出した立花エレテックの海外事業は、現在大阪本社に拠点を置く海外本部と香港に拠点を置く立花オーバーシーズホールディングス社(TOH)の2つから成り立っています。

 海外本部では国内企業のお客様の海外展開を技術支援も含めてサポート。さらには豊富なEMSの実績と経験をベースに、金属・樹脂加工品の海外での受託製造サービスをMMS(メタル マニュファクチュアリング サービス)と名づけて展開。金属・樹脂加工完成品、半完成品をお客様にお届けしています。

 TOHは立花エレテックの海外子会社6社(香港、シンガポール、台湾、上海、韓国、タイ)と半導体技術センター(深セン)を統括し、お客様の現地調達のお手伝いやソフト開発などを手掛けています。

 海外本部とTOH双方の連携もさることながら、立花エレテック国内の各事業・拠点とも連携を密に、単なる部品・商品の供給を超え、幅広いお客様のニーズにお応えしています。

 海外部門では食品や薬品などのお客様の中国進出をお手伝いすることが多いです。ただ従来は、工場建設のパーツなどを日本から持っていくケースがほとんどだったのですが、数年前から現地でFA部隊が活躍する例が強烈に増加してきています。

 日本のメーカーの海外シフトはこれから、より急速に進展すると見ています。そしてアジアでは日本製の機械というのは相当なステータスを持っています。従って、今後も工場設備関連は拡大していくことが予測されます。

 1970年代に当時の社長に「海外分野で3年間自由にやらせてください。それでモノにならなかったらクビにしてください」と申し上げた時の光景が昨日のことにように思い出されます(笑)。

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