今週は、お盆休みで方向感のない展開の可能性

今週は、お盆休みで方向感のない展開の可能性

<先週は、雇用統計の大幅改善と欧州債務懸念の後退で一時9000円回復だが>
 先週は、8月3日(金)の雇用統計が大幅改善し、欧州債務懸念も後退したことで為替が円高基調となる可能性があり、まず25日移動平均線(6日時点8741円)、次に75日移動平均線(6日時点8827円)を目指すとしました。但し、出来高・売買代金からみると買い戻し中心の上昇となっており、上昇するほど戻りの後の下落リスクは高くなり、カラ売り有利となってくるとしました。
 
 先週の相場環境は、まず3日(金)の雇用統計の大幅改善を引き続き好感して相場をけん引し、ECB理事会発表の失望が一転して、ECBの国債買入れ計画にドイツ政府が理解を示したことで欧州債務対策への期待が高まり欧米株式が上昇、為替はやや円安基調となりました。特にNYダウは7日(火)には13215ドルまであって△51の13168ドルとなり、年初来高値にあと100ドル強となってきました。
 日経平均は、好調な外部環境とSQに絡む買い仕掛けもあり、先物主導で4日続伸となりました。6日(月)は△171の8726円となって柴田罫線で買転換が出現し、7日(火)は△77の8803円となって25日移動平均線を突破し、8日(水)は△77の8881円と75日移動平均線も突破し、9日(木)はSQを翌日に控えて仕掛け的な買いと売り方の買い戻しで一時9004円をつけ、大引けは△97の8978となりました。週末の10日(金)は、8月SQ値が予想を下回る8914円に決まりましたが、終値ではさらにこれを下回る▼87の8891円で引けました。

<今週は、お盆に入り市場ボリュームも細って米経済指標をみながらの展開>
 先週の上昇は、欧米株式の上昇にサポートされ、9日(木)はオプションSQを控えた先物主導による仕掛け的な買いと下げ過ぎていた主力の輸出関連株の買い戻しが続き、1ヶ月ぶりに一時9000円を回復しました。  しかし、10日(金)は、終値はSQ値を下回って引け、一気に夏休みモードに入り、機関投資家のお盆休みもあって出来高も細り、今週はトレンドの出にくい相場となる可能性が高いといえます。但し、アメリカの経済指標をみながら一喜一憂し、場合によってはロンドン五輪を終えて、改めて欧州債務懸念の再燃も考えられることになります。
 本日13日(月)は、目新しい材料がないなか方向性が定まらず8900円を前にもみあいとなり、▼6の8885円で引けました。売買代金も6144億円と超薄商いとなりました。

日経平均はここからどうなる。上か下か2つのシナリオを考える

 私は先週のメッセージで「出来高・売買代金からみると大きく戻ればカラ売り有利」とし、25日移動平均線を突破できれば、75日移動平均線を目指すが、低水準の出来高・売買代金からみると買い戻し中心の上昇となっており、上昇するほど戻りの後の下落リスクは高くなるとしました。
 現実は、欧米株式の上昇とやや円安基調、さらにオプションSQを前にした買い仕掛けもあり、一気に9000円を一時的に回復するまで上昇しました。この様に上値抵抗ラインを次々と上回ってくると投資家の心理は強気に傾いてきて、ここは買っていいのではないかと思ってきます。
 しかし、先週の動きは、日経平均の指数の伸びが大きく、全体相場の動きを示すトピックスは出遅れています。つまり、円高によって大きく売られていた主力株が円高一服と下げ過ぎの水準訂正で大きく反発したことで、日経225を構成する指数に大きく寄与する銘柄が上昇した側面があります。1兆円に満たない出来高からみると、新規の買いはなく、買い戻しによる上昇であったということがいえます。本当の上昇になるかどうかは、売買代金が1兆円を大きく超え、外国人の買いが増加しない限り上値は限定的といえます。日経平均がアメリカ株式を無視して自律的に上昇できない以上、日経平均がさらに戻りを試すには、NYダウが年初来高値を突破できるのか、それともこの水準で当面の天井となるのかどうかにかかっています。将来のことは、予測しても結果はどうなるかわかりませんが、相場環境の好悪の材料を分析して、どちらの可能性が高いかどうかは検討し、シナリオを作る必要があります。

<NYダウは、5月1日の13338ドルの最高値水準が大きな抵抗ラインとなる>
 NYダウに比較すると、日経平均の出遅れ感が強いため、ここから9000円を超えて大きく上昇するような感じになります。しかし、NYダウが高値を更新できなければ、日経平均のみが欧米株式を無視して上昇することは考えられません。
 現時点で、欧米株式は年初来高値に近づいており、日本株式のみが途中で1ヶ月ほど大きな調整となってしまいましたが、欧米に関してはすでに3ヶ月近い上昇となっており、今年の年初来高値への接近と3ヶ月という上昇日柄からみると、欧米株式の上昇は、欧州債務問題や中国経済の減速、米経済の後退懸念という相場環境を考えると、日経平均がここから上昇する可能性よりも、下落する可能性が高いと思われます。  もちろんタイミングよく、欧州、中国、米国で追加の金融緩和が打ち出されれば別ですが、現実に株価が上昇している時に打ち出される可能性は少なく、高値更新できずに下落となって催促相場が起こって、追加の金融緩和が打ち出されて再び上昇するというパターンが普通です。
 私は、このシナリオの確率が高く、新規の買いよりも保有株が上昇すれば利益確定して現金化し、次の下げに備える考え方がよいと思います。

<NYダウが5月1日の13338ドルを更新する場合>
 日経平均が10000円を目指す場合は、NYダウが年初来高値更新となる場合ですが、それは高値圏でもみあっている状況で、FRBによる追加の金融緩和策が打ち出されるような時だと思われます。この場合は、日米金利差から円高基調となりますので、日銀もタイミングよく追加の金融緩和を行なえば、日経平均は主力株中心に大きな戻りが期待できます。
 もう1つ日経平均が10000円を目指す場合は、NYダウが年初来高値を更新しないまでも高値圏のもみあいを続けている間に為替が円安にブレると主力株中心に買い戻しが入り、大きく上昇する可能性があります。しかし、10000円を目指すには、出来高・売買代金の増加、つまり外国人買いが入ってこないと難しいと思われますので、今のところこのシナリオは確率は低いのではないかと思われます。

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