週間相場展望(2012.8.13~)~日米ともに景気動向に焦点~

 先週(8月6日~8月10日)の国内株式市場は、国内外での金融緩和期待が根強く残る中、欧州債務問題が小康状態を保ったことで不安心理が一時的に後退。さらに、米国市場が3ヶ月ぶりの高値水準を回復したことで国内でも先高期待が浮上、週末のオプションSQ(特別清算指数)算出を意識した売買も活発化したことで日経平均株価も約1ヶ月ぶりの高値をつけるなど、総じて堅調に推移した週であったといえよう。
 
 先週の国内株式市場は、その前の週に米国の金融緩和期待が後退する中、週末に発表された米7月の雇用統計において非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったことでNYダウが急伸、国内もその流れを引き継ぐ格好で買い先行となるなど、週初より大幅高でスタートした。その後も、国内では日銀金融政策決定会合における金融緩和への期待感が膨らんだことに加え、週末のオプションSQを巡って権利行使価格の引き上げを意識した思惑的な買いが先物などに断続的に入ったことで、現物もそれに連れて上値を切り上げる展開が継続。その結果、日経平均株価は5日移動平均線と25日移動平均線がゴールデン・クロスした上、75日線に加え、心理的節目と見られていた200日線並びに一目均衡表の上雲を抜けるなど上昇シグナルが点滅したことで、市場心理は好転の方向に向ったように見受けられた。
 
 ただ、市場参加者が減少する中、全体的には売買のボリュームは低調であり、先物主導のトレンドということで積極的に上値を追う投資家は少なかったようである。加えて、先週で国内では4~6月期の決算発表がほぼ一巡したが、実質的には円高の長期化や欧州債務問題の深刻化、そして中国経済の減速懸念などを受けて輸出企業や製造業などで業績未達もしくは通期見通しを下方修正する企業が相次ぐなど、出だしから不安感が蔓延する環境を余儀なくされた。
 
 同時に、国内では消費増税法案を中心とする社会保障と税の一体改革法案を巡って内閣不信任案などが出された他、衆議院解散の可能性が浮上するなど、国内政局動向を巡る不透明感が噴出したことは気になる要素である。先行きの衆議院解散は避けられない情勢にあり、今後のマーケットに火種を残す格好となった。
 
 経済指標では、7月の景気ウォッチャー調査において景気の現状を示す現状判断指数が4ヶ月ぶりに小幅上昇した。ここにきての暑さを背景に、夏物商品の売れ行きが上向いてきたことが背景とされている一方、先行き判断指数は3ヶ月連続で悪化するなど、街角景気の先行きは依然として予断を許さない状況にある。
 
 そして、6月の機械受注統計に関しては、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」が前月比5.6%増と改善した。ただ、2桁増を見込んでいた市場予想に達しなかった上、7~9月期の先行き見通しも前期比1.2%減を予想するなど、ここにきて設備投資にも足踏み状態が見られるようになってきた。企業業績への影響が懸念されるところである。
 
 4~6月期の企業決算発表はほぼ一巡した。全体的には、内需系企業が比較的好業績となった一方、輸出企業や製造業などは世界景気の減速感を背景に事前予想を下回るところが多く、かつ通期見通しも下方修正する企業が相次ぐなど、先行きに不安を残す結果となった。ただ、マーケットではある程度、悪材料出尽くし感も広がりつつあり、オプションSQ後の展開を睨むようなムードが広がっている。
 
 一方、先週は中国で7月の重要経済指標が発表された。同月の消費者物価は前年同月比1.8%増、生産者物価は同2.9%減とそれぞれ前月以上に物価は下落した他、鉱工業生産は同9.2%増、小売売上高は同13.1%増と、伸び率が停滞していることが示された。なお、1~7月の非農村地域の固定資産投資は前年同期比20.4%増と、こちらも足踏み状態となった。物価の低落傾向や生産活動の減速観測を受けて同国では、依然として金融緩和または景気刺激策に対する期待が根強くなっており、このことがアジア並びに上海市場を下支えする格好になったようだ。
 
 なお、先週は米国や欧州では特段の手掛かり材料が乏しい上、欧州では債務問題の不安拡大が一服した。要人などが夏季休暇入りしているため、債務問題を巡る域内の対応が停滞したためであるが、一部ではギリシャのユーロ圏離脱観測に対して否定的な発言がなされた他、スペインへの金融支援を巡って、ECB(欧州中央銀行)からの直接支援にドイツがいずれ賛成するのではないかといった楽観的な見方が浮上するなど、マーケットの不安感を鎮めるような動きが相次いだ。ただ、マーケットの反応は限定的であった。
 
 この結果、先週の日経平均株価はその前の週に比べて336.33円(3.9%)高と5週ぶりに反発した。週間の平均売買高は同4.4%増の17億909万株、平均売買代金は同0.4%減の9,732億円であった。
 

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