週間相場展望(2012.7.30~)~米国のイベントに一喜一憂する1週間か?~

 先週(7月23日~7月27日)の国内株式市場は、その前の週末に表面化したスペインの債務問題が再燃したことで警戒感が台頭、週初より売り先行でスタートした。その後も、欧州債務問題の深刻化を受けて投資家心理が後退、これを受けて外国為替市場では円買いが進行したことで、円は対ユーロで約11年ぶりの高値をつけるなど、株式相場にとってはアゲインストの環境が継続した。日経平均株価は週半ばにかけて4営業日続落、ダウンサイドリスクが高まったことで、今年6月の安値水準を窺うなど、2番底を意識する展開となった。
 
 先週の国内株式市場は、その前の週末にスペインリスクが再浮上した。財政が悪化した地方政府が中央政府に財政支援を要請したことでスペインがEU(欧州連合)に金融支援を要請せざるを得なくなるのではないかといった懸念が台頭、これを受けて同国の国債利回りは資金調達の危険水域とされる7%を大きく上回るとともに、ユーロが急落したことで投資家の警戒感が広がり、国内株式市場は売り優勢でスタートした。その後も、円高への懸念が強まる中、米アップルが発表した4~6月期決算が市場予想を下回ったことで同社の成長に対する不透明感が嫌気され、世界のアップル関連銘柄が売られるなどアップル・ショックが表面化、これにより日経平均株価は週半ばにかけて4営業日続落するなど、ダウンサイドリスクが高まった。一方、その翌日には米キャタピラー及びボーイングが好決算を発表したことで安心感が広がり、関連銘柄を中心に買い戻しが入るなど出入りの激しい様相を見せ始めた。ただ、国内マーケットは全体的に売買のボリュームは盛り上がらず、先物などに振り回される神経質な攻防の中、下値を模索する展開が続いた。
 
 先週は、スペインにおける財政問題の根深さが改めて浮き彫りになったことで、域内債務問題は予断を許さない段階に入ったのではないだろうか。国内銀行の資本増強問題に加え、地方政府の財政悪化が重なったことで、同国の債務問題の広がりが周辺国に波及する懸念が高まってきたことは新たなネガティブサプライズとして注意すべきであろう。
 
 しかも、ギリシャに関しても同国が支援国に対して財政再建計画の先延ばしを要請するとの思惑が浮上しており、同国の債務再編計画に対する不透明感も気になるところである。さらに、EFSF(欧州金融安定化基金)を引き継いで7月にも発足する予定であったESM(欧州安定メカニズム)はドイツの裁判所での判決が9月になりそうとのことで、域内の債務問題打開の動きは遅れ気味になっている。引き続き、欧州債務問題の展開が相場の波乱要因になりそうだ。
 
 一方、米国では4~6月期決算の発表が相次いでいる。特に、先週はアップルの決算が市場予想を下回ったことで同社株が大きく下落。これを受けて世界的にもアップル関連銘柄が軒並み大きく下げるなどアップル・ショックが投資家心理を後退させる格好となった。しかしながら、翌日のキャタピラーやボーイングの決算が市場予想を上回るとともに、両社とも通期の利益見通しを引き上げたことで安心感が広がり翌日の株価は反発するなど、米国企業の決算にも一喜一憂するムードが強まったのが先週の特長ではないだろうか。なお、米国の経済指標では5月のFHFA(連邦住宅金融庁)住宅価格指数が前年比で上昇した一報、6月の新築住宅販売件数が前月比で大きく減少するなど、住宅市況はまだら模様の様相が見えはじめている。
 
 中国では、HSBCが発表した7月の製造業PMI(購買担当者景気指数)が49.5と前月の改定値から改善、2月以来の高水準となったものの、依然として景況感の分岐点である50を下回ったままであり、景気の先行き不透明感が払拭されたとはいえない状況にある。そして、欧州ではドイツのIfo経済研究所が発表した7月の景況感指数が103.3と3ヶ月連続で悪化するなど、欧州最大の経済大国であるドイツの経済にも下押し圧力が強まってきたように見受けられる。欧州債務問題の余波が世界的に広がってきたのではないかとの懸念が広がっている。
 
 このような環境下、為替市場では円買い圧力が高まっている。スぺインの債務問題の再燃、ギリシャの債務再編問題の行方、欧州経済の減速感の高まり、そして米国における金融緩和観測などにより円相場は引き続き買い優勢の地合いにある。特に、対ユーロは約11年ぶりの高値にある他、対ドルでは円売り介入警戒感の高まる中、ジリ高傾向にある。このことが、国内マーケットの市場心理を押さえつけているのであろう。
 
 継続的な円買い圧力を背景に、先週はハイテクや自動車などの輸出関連銘柄が大きく下げた一方、比較的業績に安定感がある内需ディフェンシブ系銘柄が堅調に推移するなど、2極化の動きが鮮明になってきた。投資家のリスク回避姿勢はますます強まりつつあるといえるであろう。
 
 この結果、先週の日経平均株価はその前の週に比べて103.23円(1.2%)安と3週連続で下落した。週間の平均売買高は同8.8%増の16億8,134万株、平均売買代金は同4.8%増の9,615億円であった。
 

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