今週はちょっと難しいので、「太字、赤字の部分だけ拾い読みしても分かる」ようになっています。
時間が無い方は、どうぞ拾い読みだけでも結構です。ご覧ください。
では、始めます。
先週は、CSKの普通株式の価値について説明しました。
http://money.minkabu.jp/20052
今週は、CSKとの不利な合併比率により、住商情報システムの株主が損害を受ける点について説明するとともに、上場子会社に投資する際のリスクについて考えてみましょう。なお、これは、住商情報システム、あるいは住友商事を批判する事が目的では決してありません。ただし、現在進行中の事例として非常に分かり易いので、取り上げさせてもらいました。
┃住商情報システムのは安心の投資対象
現在の住商情報システムの財務体質は、有利子負債は無く、自己資本比率も78%と高く、良好なものです。
資料1 【9719】住商情報システム連結決算推移

http://profile.yahoo.co.jp/consolidate/9719
PERは16倍強と若干高めの評価になっていますが、これは、PERで評価されているというよりは、0.7倍程度のPBRが株価の下支えとなっていると考えるべきでしょう。配当利回りもそこそこあり、安心して投資できる会社だと思います。
┃CSKと合併するとどうなるのか
住商情報システムとCSKの合併に際しては、住商情報システムがCSKを吸収合併する形でパーチェス法という会計処理を行います。住商情報システムが合併に際してCSKの株主に発行する普通株は、合計5,369万6,025株の予定である旨が合併発表の際のプレスリリースに載っています。
資料2 平成23年2月24日「合併契約締結に関するお知らせ」5ページ

http://www.csk.com/press/2011/files/20110224_3.pdf
CSKをいくらと評価して吸収合併する勘定になるかは、合併日の住商情報システムの株価次第ですが、仮に6月10日の終値1,256円だとすると、住商情報システムはCSKを674億4220万円と評価した事になります。
それに対して、CSKの普通株に帰属する自己資本は、先週も書いた様に2011年3月期末では350億57百万円のマイナスです。
これには若干の補正が必要で、住友商事がTOBで取得した新株予約権を合併期日までに行使する事により振り込まれる30億円及び、投資ファンド(ACA)が保有しているCSKの優先株(E種)が合併の暁に普通株に転換される分の55億円が、普通株に帰属する自己資本に加えられるので、合併時点までには265億57百万円のマイナス(350-30-55=265億)となります。(CSKの4月~9月の損益は考慮しない)
なお、発行予定の株式数はこれらの影響を織り込んだ数字です。








