【注目業界・企業特集】不況下の増収増益企業:(3)日医工(4541)

今回は、最近テーマとして言及されることも多い後発医薬品(ジェネリック薬)メーカーの中から、日医工(4541)を見てみます。日本では政府が「平成24年度までに後発医薬品の数量シェアを30%(現状から倍増)以上にする」目標を立てて様々な施策を打つなど、時代の追い風にも乗って、この不況下でも増収増益が続いています。

(グラフ1:2009年度以降は会社計画、グラフ2:会社予想、グラフ3:Teva予想)

11月決算のこの会社、前期も33%増収、24%営業増益と言う素晴らしい実績でしたが、今期はさらに強い33%増収、35%営業増益の予想。前述の政府方針に基づき、昨年4月に後発医薬品の処方せん様式の変更や診療報酬改定による後発医薬品調剤体制加算などの制度変更で、後発医薬品の本格普及が始まっています。特に、広域卸を中心(個別売上に対する構成比約77%)とした幅広い販売ルートを持つ同社は、この普及の風に見事に乗っているようです。

1枚目のグラフを見てください。過去7年間の実績に、会社が先月発表した中期経営計画「Honeycomb 2012」の計画数字も入れて、グラフ化してみました。2002年度から前期まで、売上、営業利益をそれぞれ約3倍にまで引き上げてきましたが、2012年度までに、それをさらに3倍にする計画を置いています。前期の勢いそのままであれば現実的とも思えますが、このまま時代の波に乗り続けることが出来るのでしょうか?

2枚目のグラフを見てください(グラフ右下のボタンをクリック!)。金額ベースで見ると、医薬品市場全体の伸びは0.8~2.9%と低位安定の見込みの中、後発医薬品市場は毎年2ケタの伸びになると見られています。これは会社自身の予測ではありますが、政府の2012年までに「数量シェアを30%以上」という目標にも基づいたもので、ある程度現実味がありそうです。さらにこの「30%」という数字、アメリカ、イギリスは既に約65%、ドイツ、オランダも約50%ですから、制度や背景の違いはあれ、遅かれ早かれ日本も欧米各国のトレンドに追いついて行く、ということなのでしょう。

この日本の後発医薬品市場の成長は、世界からも注目されています。世界最大手Tevaの予測を見ると、グラフ3のように、日本の後発医薬品市場の2007~2012年の年平均成長率予想は22%!ここでは日本も、堂々BRICsの仲間入りですー。

もちろん、これだけの成長ストーリーには、不安要素も並存します。競争の激化による価格低下は、実際に既にアメリカで起こっている事象ですし、政策も絡むだけに政治リスクも少なからず存在するのでしょう。一方、国の医療費削減や患者の医療費負担軽減は待ったなしの状況の中で、市場全体の成長の恩恵が、今後も期待できるのは確か。本当の成長市場が少ない今だからこそ、大いに注目できる会社の一つだと思います。

振り返れば、2002年度~2008年度の売上、営業利益が3倍になった期間に、株価は約10倍になっています。今度本当にまた3倍を達成したら、その時株価は・・・?!なーんて、たまにはそんな夢を見るのも良いのでは?

Data source: 会社HPTeva HP厚生労働省

*vizoo*
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