中国市場動向2010年6月
引締め懸念の後退
今月中国の様々なマクロ統計データが発表され、おおかた市場予想よりもよい数字が揃いました。2010年4~6月の実質GDP成長率は10.3%となり、1~3月の11.9%から低下しました。4~6月、欧州の一部で信用問題が懸念されたことで、世界経済全体の回復スピードが若干鈍化してきたものと思われます。これに加え、中国国内の不動産バブルも懸念され、今回のスローダウンは事前予想通りの数字と言えます。また、インフレ目標となる6月の消費者物価指数は、低水準に止まり、利上げなどの引締め懸念が一気に後退しています。(1~6月前年同期比+2.6% 6月単月前年同月比+2.9%)

消費のポテンシャル

一部で物価上昇懸念
自然災害:
2010年7月、中国国土資源部が発表した統計によると、今年1月から6月までの半年間に中国全土で起こった地質災害は1万9522件に上りました。これは、前年の同期間と比べて1万7658件の増加で、増加幅では947.3%となります。さらに7月半ば、中国南部の9省にわたる地域が豪雨に見舞われ、最も深刻な地域では米の60%が収穫不能となったほど、農業に大きな被害が出たようです。それゆえに、野菜、大豆、米などの農産物が急騰し、今後の物価動向に影響を与える恐れがあります。

健康ブーム:
2009年から流行っていた新型インフルエンザに、ニンニクが予防効果があるとの噂が広がったことや、緑豆*が健康にいいとテレビ番組が紹介したことなどから、関連農産物の値段が短期間で数倍に上昇しました。直近の消費者物価は落ち着いていますが、こういた予測不可能な材料もあり、中国のインフレ懸念が完全に払拭されるのはしばらく難しいかもしれません。

*緑豆:中国の豆の一種、あずきと似ています。

(編集後記)中国最大のニンニク産地、山東省済寧市では、ニンニクブームのおかけで多くの農家が「ニンニク長者」となり、その中1億元(約13億円)以上荒稼ぎした人がいるという噂も出ています。13億人の胃袋のポテンシャルはすごいですね。








