短期暗雲も、中長期的期待は変わらず

短期暗雲も、中長期的期待は変わらず
~保険業法改正で日本株「マイナスのバブル」は是正されるか~

短期軟調な株式、底値が見えない

先週末米国株式は底割れ、年初来の安値を更新した。13週移動平均線が26週移動平均線を下回るなど不安なチャートパターン、となった。株価だけを見ていると米国景気二番底、底割れを真剣に心配し始めたようである。今回の景気回復の特徴は心理・株価牽引パターン(心理改善・株価上昇→資産効果→家計貯蓄率低下→景気回復)であった。そうした今回景気回復の特徴から、株安と心理の悪化は逆資産効果を招き、貯蓄率上昇→景気悪化→更なる株安と心理悪化の悪循環が起こりやすいことを想起させる。ポール・クルグマン氏は第三次恐慌(The third depression)などと悲観論を説き、これまで強気派の代表格で今回の回復相場を的中させてきた、ハイテク株に集中投資をしてきたバートン・ビックス氏はその持ち株の大半を処分するなど、情勢は一気に不透明となっている。

短期的には不安が高まる局面であり、更なる株価下落の可能性は排除できない。米株安、米国景気不安は投資家のリスク回避姿勢を一段と強め、円高を誘導し、それは回復しかかった日本経済と日本株式に新たな制約となる。

株式で「マイナスのバブル」化も

ただし、中長期視点で事態を眺めると、投資コンフィデンスは一変する。第一に更なる株安で株式が一段と割安になっている。リーマンショック後に見られたような「マイナスのパブル」が育っている状況と考えられる。長期金利の低下と株式リスクプレミアムの上昇で株式バリュエーションは、大きく割安となっている。今後①経済の破局的悪化(=株式価値の減価)か、②鋭角株高か、の二つの可能性が考えられるが、②の可能性が高いと思われる。第二に米国のファンダメンタルズの調整は、①企業部門での完璧な在庫・雇用・設備・バランスシート調整完了、②家計部門での需要の抑制(ペントアップディマンドの蓄積)、③住宅価格の割安バーゲン化、など著しく進展している。仮に今年後半マイナス成長に陥り二番底景気となれば、米国ファンダメンタルズの「ため」は更に大きくなり、持続成長をより長期に保障するものとなるだろう。

図表1:日米の資産構成比較(2010年3月末)

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