世界最先端の環境都市をめざす中国「天津生態城」

 天津市のエコシティ「天津生態城」は、低炭素化社会の建設を目指し、二酸化炭素CO2排出はGDP百万ドル当たり150トンと、日本の半分以下に環境負荷を減らした環境都市を目指している。中国は世界の技術のデパートになっている。

 日本もアジアの地域開発市場に進出してはどうか。1980年代のバブル期にはデベロッパー事業が盛んであったが、いまや国内市場は低迷している。日本のもつ環境技術とこのデベロッパー事業のノウハウを結集すれば、最先端の「エコシティ」開発の競争力をもつのではないか。

北京・天津新幹線は世界の技術のデパート

 北京南駅はまるで空港だ(2008年完成)。広いコンコース(待合エリア)、電子掲示板(時刻表)、高いドーム型のガラス張り屋根、とても鉄道の駅とは思えない。北京オリンピックに合わせて2008年8月より開業した京津城際線(北京天津インターシティ線)の新幹線はこの駅から出る。
当初は時速250㌔であったが、いまは最高350㌔、私が乗った列車は332㌔出ていた。北京から天津まで30分で行く。料金は二等58元、一等69元、特等99元。15分に1本出ているので、じつに便利だ。ビジネスマンや外国人観光客も多く利用している。
 
中国の新幹線は、車両技術は色々で4カ国の技術が走っている。独シーメンス系、仏アルストム系、加ボンバルディア系、日本の川崎重工業の4種類である。京津城際線の新幹線は、日本の東北新幹線そっくりのCRH2型(川崎重工)とシーメンスのCRH3型が走っている。まるで世界の技術のデパートだ。

 4種のうち、特に有力なのは独シーメンスと川崎重工である。車両の生産は現地だ。川重もシーメンスもライセンスを供与し、中国メーカーが日独から部品供給(ただし国産化率7割)を受けてライセンス製造している。競争が激しく、各国企業は中国側に天秤に掛けられているようだ。隣国とはいえ、日本が有利ということはない。

 中国は世界の技術のデパートだ。明治時代の日本も、近代産業は導入技術であった。しかし、イギリスで産業革命(1760年代~)が始まってまだ間もなかったので、何カ国もの技術が同時に入って来ることは少なかった。これに対し、その後100年以上も経ち、各国が経済発展し独自技術を蓄積している。一方、いまの中国は、世界の技術を貪欲に試したい、しかも各国を天秤に掛けて競争させているので、何カ国もの技術が同時に入ってくる状況になっている。中国は「後発国の利益」から、技術革新のスピードが速い。

 さて、閑話休題。本題に戻ろう。天津市の中心市街からエコシティ「中新天津生態城」までは45㌔である。高速道路と鉄道で結ぶ。

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